2017年4月25日星期二

二級の文法

~として(は)/~としても/~としての
「名」+として(は)/としても/としての 立場・資格・種類をはっきり言う。 彼は国費留学生として日本へ来た。
この病気は難病として認定された。
あの人は学者としては立派だが、人間としては尊敬できない。
彼は医者であるが、小説家としても有名である。
日本はアジアの一員としての役割を果たさなければならない。

~とともに
「名」+とともに ~と一緒に お正月は家族とともに過ごしたい。
大阪は東京とともに日本経済の中心地である。

「動ー辞書形」/「い形ーい」/「な形ーである」/「名ーである」+とともに ~であると同時に 小林氏は、学生を指導するとともに、研究にも力を入れている。
代表に選ばれなくてくやしいとともに、ほっとする気持ちもあった。
この製品の開発は、困難であるとともに、費用がかかる。
義務教育は、国民の義務であるとともに、権利でもある。

「動ー辞書形」/「名」+とともに 一つの変化と一緒に、別の変化が起こる。 年をとるとともに、体力が衰える。
自動車が普及するとともに、交通事故も増えてきた。
経済成長とともに、国民の生活も豊かになった。

~において(は)/~においても/~における
「名」+において(は)/においても/における ~で(場所・時間を示す。) 会議は第一会議室において行なわれる。
現代においては、コンピューターは不可欠なものである。
我が国においても、青少年の犯罪が増えている。
それはわたしの人生における最良の日であった。

~に応じて/~に応じ/~に応じた
「名」+に応じて/に応じ/に応じた ~にしたがって・~に適している 保険金は被害状況に応じて、払われる。
季節に応じ、体の色を変えるウサギがいる。
無理をしないで体力に応じた運動をしてください。

~にかわって/~にかわり
「名」+にかわって/にかわり 今までの~ではなく ここでは、人間にかわってロボットが作業をしている。
今までに使われていたものが別のものに変わることを表す。 今はタイプライターにかわり、ワープロが使われている。

「名」+にかわって/にかわり ~の代理で(他の人の変わりにすることを表す) 父にかわって、わたしが結婚式に出席しました。
首相にかわり、外相がアメリカを訪問した。

~に比べて/~に比べ
「名」+に比べて/に比べ ~を基準にして程度の違いなどを言う。 兄に比べて、弟はよく勉強する。
諸外国に比べて、日本は食料品が高いと言われている。
今年は去年に比べ、雨の量が多い。

~にしたがって/~にしたがい
「動ー辞書形」/「名」+にしたがって/にしたがい ~と一緒に 高く登るにしたがって、見晴らしがよくなった。
一方の変化とともに他方も変わることを表す。 工業化が進むにしたがって、自然環境の破壊が広がった。
類語 No.2「~とともに」のCの意味。 電気製品の普及にしたがって、家事労働が楽になった。
試験が近づくにしたがい、緊張が高まる。

~につれて/~につれ ~と一緒に 品質がよくなるにつれて、値段が高くなる。
「動ー辞書形」/「名」+につれて/につれ 一方の変化とともに他方も変わることを表す。 時代の変化につれて、結婚の形も変わってきた。
類語 No.2「~とともに」のCの意味。No.7「~にしたがって」 年をとるにつれ、昔のことがなつかしく思い出される。

~に対して/~に対し/~に対しても/~に対する
「名」+に対して/に対し/に対しても/に対する ~に(対象・相手を示す。) お客様に対して失礼なことを言ってはいけません。
輸入品に対しては、関税がかけられている。
いいことをした人に対し、表彰状が贈られる。
チンさんは日本の経済だけではなく日本の文化に対しても、興味を持っている。
被害者に対する補償問題を検討する。

~について/~につき/~についても/~についての
「名」+について/につき/についても/についての 話したり考えたりする内容を表す。 日本の経済について研究しています。
この病気の原因については、いくつかの説がある。
我が社の新製品につき、ご説明いたします。
日本の習慣についても、自分の国の習慣と比べながら考えてみよう。
コンピュ-ターの使い方についての本がほしい。

~にとって(は)/~にとっても/~にとっての
「名」+にとって(は)/にとっても/にとっての ~の立場からみると(後には判断や評価がくる) この写真はわたしにとって、何よりも大切なものです。
社員にとっては、給料が高いほうがいい。
だれにとっても一番大切なのは健康です。
環境問題は、人類にとっての課題だ。

~に伴って/~に伴い/~に伴う
「動ー辞書形」/「名」+に伴って/に伴い/に伴う ~にしたがって・~につれて 人口が増えるに伴って、いろいろな問題が起こってきた。
円高に伴い、来日する外国人旅行者が少なくなった。
経済発展に伴う環境破壊が問題になっている。

「名」+に伴って/に伴い/に伴う ~と一緒に(同時に起きる) 地震に伴って、火災が発生することが多い。
自由には、それに伴う責任がある。

~によって/~により/~による/~によっては
「名」+によって/により/による 動作の主体(主に受身文で)を示す。 アメリカ大陸はコロンブスによって発見された。
この法案は国会により承認された。
医師による診断の結果を報告します。

「名」+によって/により/による 原因・理由を表す。 不注意によって大事故が起こることもある。
首相が暗殺されたことにより、A国の政治は混乱した。
今回の地震による被害は数兆円にのぼると言われている。

「名」+によって/により/による 手段・方法を表す。 問題は話し合いによって解決した方がいい。
先生はテストにより、学生が理解したかどうかをチェックする。
バスによる移動は便利だが時間がかかる。

「名」+によって/により/による ~に応じて、それぞれに違うことを表す。 習慣は国によって違う。
努力したかどうかにより、成果も違うと思う。
服装の時代による変化について研究したい。

「名」+によっては ある~の場合には この薬は人によっては副作用が出ることがあります。
宗教によっては肉を食べることを禁じられている。

~によると/~によれば
「名」+によると/によれば 伝聞の根拠を示す。 今朝の新聞によると、来年度、2つの大学が新設されるそうだ。
天気予報によると、あしたは雨が降るそうです。
友達の話によれば、あの映画はとても面白いということです。

~を中心に(して)/~を中心として
「名」+を中心に(して)/を中心として ~を真ん中にして・~を一番重要なものとして 駅を中心にたくさんの商店が集まっている。
この国は自動車産業を中心に工業化を進めている。
地球は太陽を中心にして回っている。
21世紀の経済はアジアを中心として発展するでしょう。

~を問わず/~は問わず
「名」+を問わず/は問わず ~に関係なく・~に影響されないで 留学生ならどなたでも国籍、年齢、性別を問わず申し込めます。
参考 ・早く完成させてくだされば、方法は問いません。 この病院では昼夜を問わず救急患者を受け付けます。
学歴、経験は問わず、やる気のある社員を募集します。

~をはじめ/~をはじめとする
「名」+をはじめ/をはじめとする 一つの主な例を出す言い方。 上野動物園にはパンダをはじめ、子供たちに人気がある動物がたくさんいます。
ご両親をはじめ、ご家族の皆様、お元気でいらっしゃいますか。
国会議員をはじめとする視察団が被災地を訪れた。

~をもとに/~をもとにして
「名」+をもとに/をもとにして ~を判断の基準・材料などにして ファンの人気投票をもとに審査し、今年の歌のベストテンが決まります。
ノンフィクションというのは事実をもとにして書かれたものです。

~うえ(に)
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+うえ(に) ~だけでなく・~に加えて 今年のインフルエンザは高熱が出るうえ、せきもひどい。
林さんのお宅でごちそうになったうえ、おみやげまでいただきました。
彼女は頭がいいうえに、性格もよい。
この機械は使い方が簡単なうえに、軽いのでたいへん便利だ。
このアルバイトは好条件のうえに通勤時間も短いので、ありがたい。

~うちに/~ないうちに
「動ー辞書形/ない形ーない」/「い形ーい」/「な形ーな」/「名ーの」+うちに その間に(その状態が変わる前に何かをする。) 日本にいるうちに、一度京都を訪ねたいと思っている。
子供が寝ているうちに、掃除をしてしまいましょう。
若いうちに、いろいろ経験したほうがいい。
花がきれいなうちに、花見に行きたい。
今日のうちに、旅行の準備をしておこう。
冷めないうちに、どうぞ召し上がってください。

「動ー辞書形/ない形ーない」/「い形ーい」/「な形ーな」/「名ーの」+うちに ~の間に(その間に始めはなかったことを起きる) 寒かったが、走っているうちに体が暖かくなった。
彼女の話を聞いているうちに、涙が出てきました。
何度も話し合ううちに、互いの理解が深まった。
しばらく会わないうちに、日本語が上手になりましたね。

~おかげで/~おかげだ
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+おかげで/おかげだ ~ために 科学技術が発達したおかげで、我々の生活は便利になった。
それが原因で、いい結果になって感謝する気持ちを表す 家が海に近いおかげで、新鮮な魚が食べられる。
慣用 ・おかげさまで、無事退院できました。 山本さんは中国語が上手なおかげで、いい仕事が見つかったそうです。
仕事が早く済んだのは、山田さんのおかげです。

~かわりに
「動ー辞書形」+かわりに ~をしないで(それをしないで、別のことをする) 私立大学を1つ受けるかわりに、国立大学を3つ受けたい。
音楽会に行くかわりに、CDを3枚買うほうがいいと思う。

「名ーの」+かわりに ~の代理で・~の代用として 病気の父のかわりに、わたしが参りました。
類語 No.5「~にかわって」のBの意味。 包帯のかわりに、ハンカチで傷口を縛った。

「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+かわりに ~に相当する分だけ わたしが料理するかわりに、あなたは掃除してください。
この部屋は狭いかわりに、家賃が安い。
わたしのマンションは静かなかわりに、駅から遠くて不便だ。

~くらい/~ぐらい/~くらいだ/~ぐらいだ
「動ー辞書形/ない形ーない」/「い形ーい」/「な形ーな」/「名」+くらい/ぐらい/くらいだ/ぐらいだ 状態の程度を表す。 棚から物が落ちるくらい大きい地震があった。
この辺りは夜になると、寂しいくらい静かだ。
木村さんは楽しみにしていた旅行に行けなくなって、かわいそうなぐらいがっかりしていた。
彼くらい日本語が話せれば、通訳ができるだろう。
おなかが痛くて、がまんできないぐらいだった。

「動ー普通形」/「名」+くらい/ぐらい/くらいだ/ぐらいだ 程度の軽いことを表す。 忙しくても電話をかけるくらいはできたでしょう。
外国語は、1か月習ったぐらいでは、上手に話せるようにはならないだろう。
人に会ったら、あいさつぐらいしてほしい。

~最中に/~最中だ
「動ーている形」/「名ーの」+最中に/最中だ 何かをしているちょうどその時に 考えている最中に、話しかけられて困った。
試合の最中に、雨が降ってきた。
その事件については、今調査している最中です。

~次第
「動ーます形」/「名」+次第 ~したら、すぐ(~が終わったらすぐ後のことをすることを表す) 新しい住所が決まり次第、連絡します。
向こうに着き次第、電話をしてください。
雨がやみ次第、出発しましょう。
12時に式が終わります。終了次第パーティーを始めますから、皆様ご参加ください。

~せいだ/~せいで/~せいか
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+せいだ/せいで/せいか ために わたしが失敗したのは、彼のせいだ。
それが原因で悪い結果になったことを表す。 電車が遅れたせいで、遅刻した。
慣用 ・気のせいか、彼は今日は何となく元気がなく感じられた。 甘いものが好きなせいで、食べすぎて太ってしまった。
    ・写真がうまく撮れなかったのをカメラのせいにしている。 暑いせいか、食欲がない。

~たとたん(に)
「動ーた形」+とたん(に) ~するとすぐに 犯人は警官の姿を見たとたん、逃げ出した。
疲れていたので、ベッドに入ったとたんに、眠ってしまった。
先生はいつもベルが鳴ったとたんに、教室に入ってくる。

~たび(に)
「動ー辞書形」/「名ーの」+たび(に) ~するときいつも その歌を歌うたび、幼い日のことを思い出す。
人は新しい経験をするたびに、何かを学ぶ。
わたしは旅行のたびに、絵葉書を買います。
その川は大雨のたびに、水があふれて被害が起きている。

~て以来
「動ーて形」+以来 それから後ずっと 日本に来て以来、日本に対する考え方が少しずつ変わってきた。
過去のある時点から現在まで継続していることに使われる。 昨年夏に手紙を受け取って以来、彼から連絡がまったくない。
そのことがあった以来、彼は彼女に好意をもつようになった。

~とおり(に)/~どおり(に)
「動ー辞書形/た形」/「名ーの」+とおり(に) ~と同じに 説明書に書いてあるとおりにやってみてください。
「名」+どおり(に) あの人の言ったとおりにすれば、大丈夫です。
彼はA大学に合格した。わたしの思ったとおりだった。
矢印のとおりに進んでください。
その企画は計画どおりには進まなかった。
予想どおり、Aチームが優勝した。

~ところに/~ところへ/~ところを
「動ー辞書形/た形/ている形」/「い形ーい」+ところに/ところへ/ところを そういう時に/そういう場へ/そういう場面を ちょうどキムさんのうわさをしているところに、本人がやって来た。
これから寝ようとしたところへ、友達が訪ねてきた。
いいところへ来ましたね。今ちょうどすいかを切ったんです。一緒に食べましょう。
こっそりたばこを吸っているところを、妹に見られた。

~ほど/~ほどだ/~ほどの
「動ー辞書形/ない形ーない」/「い形ーい」/「な形ーな」/「名」+ほど/ほどだ/ほどの 状態の程度を表す。 会場にはあふれるほど、ギターを持った若者が集まっていた。
子供をなくしたご両親の悲しみが痛いほどわかる。
わたしにも言いたいことが山ほどある。
久しぶりに国の母の声を聞いて、うれしくて泣きたいほどだった。
持ちきれないほどの荷物があったのでタクシーで帰った。

「動ー辞書形」/「名」+ほど・・・はない ~が一番・・・だ 仲のいい友達と旅行するほど楽しいことはない。
類語 No.23「~くらい」のAの意味。 彼女ほど頭のいい人には会ったことがない。
戦争ほど悲惨なものはない。

~ばかりに
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+ばかりに ~だけのために うそをついたばかりに恋人に嫌われてしまった。
(「名ーの」は「名ーである」になる。「な形ーである」も使う。) それだけが原因で悪い結果になった残念な気持ちを表す。 お金がないばかりに大学に進学できなかった。
日本語が下手なばかりに、いいアルバイトが探せません。
長女であるばかりに、弟や妹の世話をさせられる。

~ものだから
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+ものだから ~ので(理由。言い訳の時よく使う。) 事故で電車が遅れたものですから、遅くなってすみません。
(「名ーの」は「名ーな」になる。) 日本の習慣を知らないものですから、失礼なことをするかもしれません。
あまり悲しかったものだから、大声で泣いてしまった。
家が狭いものですから、大きい家具は置けません。
一人っ子なものだから、わがままに育ててしまいました。

~ように/~ような
「動、名」の名詞修飾型+ように/ような 例を表す。 ここに書いてあるように申し込み書に記入してください。
東京のように人口が集中すると、交通渋滞は避けられない。
ケーキのような甘いものはあまり好きではありません。

「動ー辞書形/ない形ーない」+ように/ような 目標を表す。 この本は小学生でも読めるようにルビがつけてあります。
参考 ・魚のように泳ぎたい。<たとえ> 予定どおり終わるように計画を立ててやってください。
  ・彼は部屋にいないようです。<推量> 風邪を引かないように気をつけてください。
  ・ここに、たばこを吸わないようにと書いてあります。<間接命令>
  ・自転車に乗れるようになりました。<変化>

~一方だ
「動ー辞書形」+一方だ その傾向がますます進むことを表す。 最近、パソコン通信の利用者は増える一方だ。
変化を表す動詞とともに使う。 都市の環境は悪くなる一方なのに、若者は都会にあこがれる。
最近英語を使わないので、忘れる一方で困っている。

~おそれがある
「動ー辞書形」/「名ーの」+おそれがある ~する心配がある 早く手術しないと、手遅れになるおそれがある。
台風がこのまま北上すると、日本に上陸するおそれがある。
こんなに赤字が続くと、この会社は倒産のおそれがある。
この病気は伝染のおそれはありません。
~ことになっている
「動ー辞書形/ない形ーない」/「い形ーい」+ことになっている 予定・規則などを表す。 今度の日曜日には、友達と会うことになっています。
規則の意味の時は、禁止・許可の表現と一緒に使われることが多い。 この寮では、玄関は12時に閉まることになっている。
法律で、子供を働かせてはいけないことになっている。
この席はたばこを吸ってもいいことになっている。

~ことはない
「動ー辞書形」+ことはない ~する必要はない 時間は十分あるから、急ぐことはない。
旅行かばんならわざわざ買うことはありませんよ。わたしが貸してあげます。
検査の結果、異常ありませんでしたから心配することはありませんよ。

~しかない
「動ー辞書形」+しかない ~他に方法がない・~しなければならない 事故で電車が動かないから、歩いて行くしかない。
だれにも頼めないから、自分でやるしかありません。
約束したのだから、行くしかないだろう。

~ということだ
「動、い形、な形、名」の普通形+ということだ ~ということを聞いた。 新聞によると、また地下鉄の運賃が値上げされるということだ。
(命令、意向、推量、禁止の形などにも接続する。) 伝聞。聞いたことをそのまま引用する言い方。 事故の原因はまだわからないということです。
参考 「とのこと」は手紙文などで使われる。 天気予報によると今年は雨が多いだろうということです。
      ・母の手紙では、父の病気はたいしたことはないとのことなので、安心した。 A社の就職には推薦状が必要だということです。
      ・道子さんが結婚なさったとのこと、おめでとうございます。

「動、い形、な形、名」の普通形+ということだ ~という意味だ "「あしたは、ちょっと忙しいんです。」
 「えっ。じゃ、パーティーには来られないということですか。」"
(命令、意向、推量、禁止の形などにも接続する。)
ご意見がないということは賛成ということですね。

~まい/~まいか
「動ー辞書形」+まい/まいか ~ないだろう(否定の推量を表す。) あの民族紛争は容易に解決するまいと思うが、平和的解決への努力が必要だ。
(「動」Ⅱグループ、Ⅲグループは「ない形」にも接続する。「する」は「すまい」の形もある) 彼はベテランの登山家だから、あんな低い山で遭難することはあるまい。
小さな地震が続いている。大きな地震が起こるのではあるまいか。

「動ー辞書形」+まい/まいか 絶対~するのをやめろう(否定の意志を表す。) こんなまずいレストランへは二度と来るまい。
(「動」Ⅱグループ、Ⅲグループは「ない形」にも接続する。「する」は「すまい」の形もある) 主語は「わたし」。三人称の時は、「~まいと思っているらしい/~まいと思っているようだ」などを使う。 ケーキは買うまいと思っても、見るとつい買ってしまう。
彼は何も言うまいと思っているらしい。

~わけがない/~わけはない
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+わけがない/わけはない ~(の)はずがない あんな下手な絵が売れるわけがない。
チャンさんは中国人だから漢字がかけないわけがありません。
あんなやせた人が、相撲とりのわけがない。
ここは海から遠いので、魚が新鮮なわけはない。

~わけにはいかない/~わけにもいかない
「動ー辞書形」+わけにはいかない/わけにもいかない 理由があって~できない 絶対にほかの人に言わないと約束したので、話すわけにはいかない。
帰りたいけれども、この論文が完成するまでは帰国するわけにはいかない。
一人でやるのは大変ですが、みんな忙しそうなので、手伝ってもらうわけにもいきません。

「動ーない形ーない」+わけにはいかない/わけにもいかない ~しなければならない あした試験があるので、勉強しないわけにはいきません。
家族がいるから、働かないわけにはいかない。

~から~にかけて
「名」+から「名」+にかけて ~から~までの間に 昨夜から今朝にかけて雨が降りました。
時間・場所の大体の範囲を表す。 台風は毎年、夏から秋にかけて日本を襲う。
関東地方から東方にかけて、大きな地震があった。
1丁目から3丁目にかけて、道路工事が行われている。

たとえ~ても/たとえ~でも
たとえ+「動ーても」/「い形ーくても」/「な形ーでも」/「名ーでも」 もし~ても 自分で決めた道だから、たとえ失敗しても後悔しない。
たとえ難しくてもやりがいのある仕事をしたい。
この仕事は、たとえ困難でも最後までがんばらなければならない。
たとえお世辞でも、子供をほめられれば親はうれしいものだ。

~さえ~ば
「動ーます形」+さえ+すれば/しなければ それだけあれば/なければ、後ろの状態が成立する インスタントラーメンはお湯を入れさえすれば食べられる便利な食品だ。
「い形ーく」/「な形ーで」/「名ーで」+さえ+あれば/なければ 道が込みさえしなければ、駅までタクシーで10分ぐらい。
「名」+さえ+「動ーば」/「い形ーければ」/「な形ーなら」/「名ーなら」 交通が便利でさえあれば、この辺も住みやすいのだが。
建設的なご意見でさえあれば、どんな小さなものでも大歓迎です。
住所さえわかれば、地図で探して行きます。
あなたのご都合さえよければ、今度の日曜日のコンサートのチケットを買っておきます。
体さえ大丈夫なら、どんな苦労にも耐えられると思う。
言葉さえ共通なら、お互いにもっとコミュニケーションがよくできたでしょう。

~も~ば~も/~も~なら~も
「名」+も+「動ーば」/「い形ーければ」/「な形ーなら」+「名」+も ~も~し、~も 父はお酒も飲めばたばこも吸うので、健康が心配だ。
前に述べたことの上に後のことを加える時の表現 新しきできたレストランは値段も安ければ味もいいと評判です。
プラスとプラス、またはマイナスとマイナスの言葉が使われる 彼は歌も上手なら踊りもうまい、パーティーの人気者だ。

~やら~やら ~や~など 帰国前は飛行機の予約をするやらおみやげを買うやらで忙しい。
「動ー辞書形」/「い形ーい」/「名」+やら「動ー辞書形」/「い形ーい」/「名」+やら お酒を飲みすぎて、頭が痛いやら苦しいやらで、大変だった。
部屋を借りるのに敷金やら礼金やら、たくさんお金を使った。

~だらけ
「名」+だらけ ~がたくさんある・~がたくさんついている このレポートは字が間違いだらけで読みにくい。
汚いもの、嫌なものがたくさんあったり、表面についたりしていることを表す 事故現場に血だらけの人が倒れている。
畳の上に座って食事をしたら、ズボンがしわだらけになってしまった。
世界各地を旅行したので、わたしの旅行かばんはきずだらけだ。

~っぽい
「い形ー◯」/「名」+っぽい ~のように感じる・~のように見える このテーブルは高いのに安っぽく見える。
あの黒っぽい服を着た人はだれですか。
彼女はいたずらっぽい目でわたしを見た。
あの子はまだ中学生なのに、とても大人っぽい。

「動ーます形」+っぽい ~しやすい・よく~する 彼は怒りっぽいけれど、本当は優しい人です。
「~っぽい」は「い形容詞」となる。 最近忘れっぽくなったのは、年のせいだろう。

~がたい
「動ーます形」+がたい ~するのは難しい・なかなか~することができない 彼女はそんなことをするとは、信じがたい。
この仕事はわたしには引き受けがたい。
幼い子供に対する犯罪は許しがたい。
あした帰国するが、仲良くなった友達と別れがたい気持ちで一杯だ。

~がちだ/~がちの
「動ーます形」/「名」+がちだ/がちの ~することが多い・~しやすい 雪が降ると、電車は遅れがちだ。
悪い意味で使われることが多い。 彼は最近、体調を崩して、日本語のクラスを休みがちです。
春は曇りがちの日が多い。
母は病気がちなので、あまり働けない。

~気味(ぎみ)
「動ーます形」/「名」+気味 少し~の感じがある 仕事が忙しくて、最近少し疲れ気味だ。
このごろ、太り気味だから、ジョギングを始めた。
「日本語能力試験」が近づいたので、焦り気味だ。
昨日から風邪気味で、頭が痛い。

~げ
「い形ー◯」/「な形ー◯」+げ ~そう 彼女は悲しげな様子で話した。
見てその人の気持ちが感じられる様子を表す。 彼は寂しげに、一人で公園のベンチに座っていた。
「~げ」は「な形容詞」になる。 老人が、何か言いたげに近づいて来た。
彼は得意げな顔で、みんなに新しい家を見せた。

~かけだ/~かけの/~かける
「動ーます形」+かけだ/かけの/かける ~し始めて、まだ~終わっていない途中の状態を表す。 この仕事はやりかけですから、そのままにしておいてください。
テーブルの上に飲みかけのコーヒーが置いてある。
何か言いかけてやめるのはよくない。
わたしは子供のころ、病気で死にかけたことがあるそうだ。

~きる/~きれる/~きれない
「動ーます形」+きる/きれる/きれない すっかり~する/最後まで~できる/最後まで~できない 木村さんは疲れきった顔をして帰って来た。
42.195キロを走りきるのは大変なことだ。
そんなにたくさん食べきれますか。
数えきれないほどたくさんの星が光っている。

~ぬく
「動ーます形」+ぬく 最後までがんばって~する・非常に~する 途中、失敗もありましたが、なんとかこの仕事をやりぬくことができました。
戦争の苦しい時代を生きぬいてきた人たちは、精神的にも強い。
これは考えぬいて、出した結論です。
ジョンさんは、困りぬいて相談に来た。

~こそ/~からこそ
「名」+こそ 強調を表す。 今度こそ試合に勝ちたい。
「動、い形、な形、名」の普通形+からこそ これこそみんなが欲しいと思っていた製品です。
「どうぞよろしく。」「こちらこそ。」
あなたが手伝ってくれたからこそ、仕事が早くできたのです。

~さえ/でさえ
「名」+さえ/でさえ ~も・~でも そこは電気さえない山奥だ。
特に、ある極端なものを例に出して、他のものも、「もちろん~」というときに使う 急に寒くなって、けさはもうコートを着ている人さえいた。
名詞に「さえ」がつくと、助詞の「が」と「を」は省略される。その他の助詞は省略されない 専門家でさえわからないのだから、わたしたちには無理でしょう。
親にさえ相談しないで、結婚を決めた。
わたしの故郷は地図にさえ書いてない小さな村です。

~など/~なんて/~なんか
「名」+など/なんて/なんか 例としてあげ、表現を軽く、柔らかくしたい時に使う。 「この機械に詳しい人はいませんか。」「彼など詳しいと思いますよ。」
「なんか」「なんて」は主に話し言葉に使われる。 ネクタイなんかしめて、どこ行くの。
お見舞いならカーネーションなんてどうかしら。

「名」+など/なんて/なんか あまりたいしたものでない軽視した気持ちや否定的に言うときに使う。 忙しくて、テレビなど見ていられない。
「なんか」「なんて」は主に話し言葉に使われる。 本当です。うそなんかつきませんよ。
スキーなんて簡単ですよ。だれもすぐできるようになります。

~に関して(は)/~に関しても/~に関する
「名」+に関して(は)/に関しても/に関する ~について(の) 計画変更に関しては、十分検討する必要がある。
類語 NO.10「~について」 外国へ行くなら言葉だけでなく、習慣に関しても知っておいたほうがいい。
経済に関する本はたくさんある。

~に加えて/~に加え
「名」+に加えて/に加え ~のうえにさらに 電気代に加えて、ガス代まで値上がりした。
大気汚染が進んでいることに加え、海洋汚染も深刻してきた。

~にこたえて/~にこたえ/~にこたえる/~にこたえた
「名」+にこたえて/にこたえ/にこたえる/にこたえた ~に応じて(ほかからの働きかけに応じる。) 社員の要求にこたえて、労働時間を短縮した。
国民の声にこたえた政策が期待されている。

~に沿って/~に沿い/~に沿う/~に沿った
「名」+に沿って/に沿い/に沿う/に沿った ~にしたがって・~のとおりに 決まった方針に沿って、新しい計画を立てましょう。
東京都では新しい事業計画に沿い、新年度予算を立てている。
皆様のご希望に沿う結果が出るように努力いたします。
国益に沿った外交政策が進められている。

~に反して/~に反し/~に反する/~に反した
「名」+に反して/に反し/に反する/に反した ~と反対に・~と逆に 神の意向に反して、人間は自然を破壊している。
人々の予想に反し、土地の値段が下がり続けている。
弟は、親の期待に反することばかりしている。
予想に反した実験結果が出てしまった。

~に基づいて/~に基づき/~に基づく/~に基づいた
「名」+に基づいて/に基づき/に基づく/に基づいた ~を基礎にして・~を根拠にして 調査した資料に基づいて、レポートを書かなければならない。
類語 No.18「~をもとに」 実際にあった事件に基づいき、この映画が作られた。
彼の意見は、長い経験に基づくものだから納得できる。
虚偽の証言に基づいたこの裁判を認めることはできない。

~にわたって/~にわたり/~にわたる/~にわたった
「名」+にわたって/にわたり/にわたる/にわたった 時間的・空間的にその範囲全体に広がっていることを表す。 チンさんは病気のため、2か月にわたって学校を休んだ。
西日本全域にわたり、台風の被害を受けた。
兄は5時間にわたる大手術を受けた。
広範囲にわたった海の汚染が、問題になっている。

~ばかりか/~ばかりでなく
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+ばかりか/ばかりでなく ~だけでなく・その上 林さんのお宅でごちそうになったばかりか、おみやげまでいただいた。
「名ーの」の「の」はつかない。 アンナさんは頭がいいばかりでなく、親切で心の優しい人です。
この地方は気候が穏やかなばかりでなく、海の幸、山の幸にも恵まれている。
彼はサッカーばかりでなく、水泳もダンスも上手なんですよ。

~はもとより/~はもちろん
「名」+はもとより/はもちろん ~は、言う必要がないくらい当然で わたしが生まれた村は、電車はもとより、バスも通っていない。
「~はもちろん」に比べて、「~はもとより」のほうが改まった言い方。 地震で被害を受けた人々の救援のために、医者はもとより、多くのボランティアも駆けつけた。
病気の治療はもちろん、予防のための医学も重要だ。

~もかまわず
「名」+もかまわず ~を気にしないで・~に気を使わず平気で 人の迷惑もかまわず、電車の中で携帯電話で話している人がいる。
参考 ・ところかまわず、ごみを捨てる人がいて困る。 弟は家族の心配もかまわず、危険な冬山へ行こうとする。
子供は服がねれるのもかまわず、川の中に入って遊んでいる。

~をこめて
「名」+をこめて 気持ちをその中に入れて 母はわたしのために心をこめて、セーターを編んでくれた。
怒りをこめて、核実験反対の署名をした。
病気回復の祈りをこめて、みんなで鶴を折った。

~を通じて/~を通して
「名」+を通じて/を通して その期間始めから終わりまでずっと あの地方は、1年を通じて雨が多い。
彼は一生を通して日本との友好のために働いた。

「名」+を通じて/を通して 直接ではなく、何かを間に入れて 社長は忙しいから、秘書を通じて頼んだほうがいい。
今はインターネットを通して世界中の情報が手に入る。

~をめぐって/~をめぐる
「名」+をめぐって/をめぐる ~を中心にそれに関係あることについて その法案の賛否をめぐって、活発な議論が交わされた。
その事件をめぐって、さまざまなうわさが流れている。
この小説は、1人の女性をめぐって、5人の男性が戦う話です。

~あまり
「動ーます形/た形」/「な形ーな」/「名ーの」+あまり 非常に~する 子供の将来を思うあまり、厳しすぎることを言ってしまった。
彼は働きすぎたあまり、過労で倒れてしまった。
科学者である小林さんは実験に熱心なあまり、昼食をとるのを忘れることもしばしばある。
驚きのあまり、声も出なかった。

~一方/~一方で(は)
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+一方/~一方で(は) ~のに対して(対比を表す。) わたしの仕事は夏は非常に忙しい一方、冬は暇になる。
「な形ーである」「名ーである」も使う。 日本は工業製品の輸出国である一方で、原材料や農産物の輸入国でもある。
彼女は女優として活躍する一方で、親善大使として貧しい子供たちのために世界中をまわっている。
A国は天然資源が豊かな一方で、それを活用できるだけの技術がない。
地球上には豊かな人がいる一方では、明日の食べ物もない人がいる。

~上で(は)/~上の/~上でも/~上での
「動ーた形」/「名ーの」+上で(は)/上の/上でも/上での ~してから みんなの意見を聞いた上で決めました。
内容をご確認の上で、サインをお願いいたします。
熟慮の上の結論です。

「動ー辞書形」/「名ーの」+上で(は)/上の/上でも/上での その時、その場面、その条件の範囲で~だ、と言いたい時に使う。 日本の会社で働く上で、注意しなければならないことは何でしょうか。
法律の上では平等でも、現実には不平等なことがある。
酒の上でも、言ってはいけないことがある。
立春は暦の上での春です。

~かぎり(は)/~かぎりでは/~ないかぎり(は)
「動ー辞書形」/「い形ーい」/「な形ーな」/「名ーの/である」+かぎり(は) ~する間は・~するうちは 日本にいるかぎり、タンさんはわたしに連絡してくれるはずだ。
いくら批判されても、視聴率が高いかぎり、この番組は中止されないでしょう。
学生であるかぎり、勉強するのは当然だ。
父は元気なかぎりは、働きたいと言っている。

「動ー辞書形/た形」+かぎりでは 範囲を示す。 私が知っているかぎりでは、この本は今年一番よく売れたそうです。
電話で話したかぎりでは、彼はそんなに怒っていませんでしたよ。

「動ー辞書形」/「名ーの」+かぎり 限界まで 時間の許すかぎり、話し合いを続けましょう。
遭難者を救うために、救助隊はできるかぎりのことをした。
力のかぎりがんばろう。

「動ーない形」/「い形ーく」/「な形ーで」/「名ーで」+ないかぎり(は) ~なければ 雨や雪が降らないかぎり、毎日ジョギングを欠かさない。
来週、仕事が忙しくないかぎり、クラス会に参加したい。
魚は新鮮でないかぎり、さしみにはできない。
彼はよほど重病でないかぎりは、会社を休んだことがない。

~(か)と思うと/~(か)と思ったら
「動ーた形」+(か)と思うと/(か)と思ったら ~するとすぐ リーさんは「さようなら」と言ったかと思うと教室を飛び出していった。
空が暗くなったかと思ったら、大粒の雨が降ってきた。
ドンと音がしたと思ったら、トラックがへいにぶつかっていた。

~か~ないかのうちに
「動ー辞書形/た形」+か+「動ーない形」+ないかのうちに ~とほぼ同時に ヘビースモーカーの彼は、たばこを1本吸い終わったか終わらないかのうちに、また次のたばこに火をつけた。
一つのことが終わったかどうかはっきりしないうちに、続いてすぐ次のことが起きる。 チャイムが鳴るか鳴らないかのうちに、先生が教室に入って来た。

~からいうと/~からいえば/~からいって
「名」+からいうと/からいえば/からいって ~の点で見ると 中国は人口からいうと世界一だが、人口密度は日本よりずっと低い。
品質からいえば、これが一番いいけれど、値段がちょっと高い。
実力からいって、彼女が入賞することは間違いない。

~からといって
「動、い形、な形、名」の普通形+からといって ~だけの理由で お金があるからといって偉いわけではない。
後ろに否定的な表現が来ることが多い。 一度や二度失敗したからといって、あきらめてはいけない。
安いからといって、そんなにたくさん買ってもむだだ。
便利だからといって、機械に頼りすぎないようにしたい。
子供だからといって、わがままを許すのは教育上よくない。

~から見ると/~から見れば/~から見て(も)
「名」+から見ると/から見れば/から見て(も) ~から考えると 子供の教育という点から見ると、豊かすぎる生活は、必ずしもいいとは言えない。
類語 No.81「~からいうと」 昨日の首相の発言から見れば、彼はこの法案に否定的な考えを持っているようだ。
あの様子から見て、彼は、昨晩飲みすぎたようだ。
どこから見ても、あの人は紳士だ。

~きり(だ)
「動ー辞書形/た形」/「名」+きり(だ) ~だけ 彼女は、何を聞いても笑っているきりで、答えない。
話し言葉では「~っきり」とする。 今朝コーヒーを飲んだきりで、何も食べていない。
子供たちが独立してから、夫婦二人きりの生活です。

「動ーた形」+きり(だ) ~たままの状態が続いている 寝たきり老人が増えている。
話し言葉では「~っきり」とする。 あの人は、アメリカへ行ったきりだ。

~くせに
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+くせに ~のに・~にもかかわらず よく知らないくせに、あの人は何でも説明したがる。
軽蔑・非難する気持ちを表す。 彼は、若いくせにすぐ疲れたと言う。
改まったときには、あまり使わない。 父は下手なくせにカラオケが大好きなんです。
彼は学生のくせに高級車に乗っている。

~ことから
「動、い形、な形、名」の名詞修飾型+ことから ので(その理由を述べて後ろの文の根拠を示す) 道がぬれていることから、昨夜、雨が降ったことがわかった。
「名ーの」は「名ーである」になる。「な形ーである」も使う。 二人がいっしょに仕事をしたことから、交際が始まった。
この鳥は目のまわりが白いことから、メジロと呼ばれている。
この村の老人が皆元気なことから、村の食習慣が体にいいと考えられている。

~ことに(は)
「動ーた形」/「い形ーい」/「な形ーな」+ことに(は) 話者の気持ち・感情を先に述べて強調する時に使う 驚いたことに、わたしの祖父と恋人のおじいさんは小学校時代の友達だったそうだ。
ありがたいことに、奨学金がもらえることになった。
火事になったが、幸いなことには火はすぐ消し止められた。

~上(じょう)(は)/~上も/~上の
「名」+上(は)/上も/上の ~の視点から考えて 京都には歴史上有名なお寺が数多くある。
「~上」の前の名詞は主に漢語が使われる。「教育上」「外見上」「経済上」「政治上」「学問上」「表面上」「職業上」「外交上」など。 これは理論上は可能だが、実用化には時間がかかりそうだ。
男女差別は法律上も許されない。
健康上の理由で会社を辞めた。

~た末(に)/~た末の/~の末(に)
「動ーた形」+末(に)/末の 長い間~をしたあとで いろいろ考えた末、会社を辞めることにした。
「名」+の末(に) 苦労した末の成功は、何よりもうれしいものだ。
長期にわたる議論の末に、入試制度が改革されることになった。

~たところ
「動ーた形」+ところ ~たら 新しいワープロを使ってみたところ、とても使いやすかった。
あることをしたら、その結果がどうなったかを表す表現。 コンピューターが動かず、どうしていいか困っていたところ、山田さんが助けてくれた。

~ついでに
「動ー辞書形/た形」/「名ーの」+ついでに あることをする時にその機会を利用してもう一つのこともすることを表す。 銀行へ行くついでにこの手紙を出してくれませんか。
デパートへ買い物に行ったついでに、着物の展示会を見て来た。
買い物のついでに本屋に寄った。

~というと/~といえば
「名」+というと/といえば その話題に関係する代表的なものをとりあげる時に使う スポーツの祭典というと、まずオリンピックですね。
古典芸能といえば、何といっても歌舞伎でしょう。

「動、い形、な形、名」の普通形+といえば ある話題から思い出したこと、連想したことをとりあげる時に使う "「昨日、ジョンさんに会いましたよ。」
「そうですか。ジョンさんといえばA社に就職が決まったそうですね。」"
「名」の「だ」はつかない。 イタリアといえば、パスポートを落として困ったことを思い出します。
"「最近水道の水がまずいですね。」
「水がまずいといえば、最近いい浄水器が出たそうですよ。」"

~といったら
「名」+といったら 感嘆・驚き・期待はずれの感情(プラス、マイナスの両方)を表す。 息子の部屋の汚いことといったら、ひどいものです。
その景色の美しさといったら、口で言い表せないほどです。

~というより
「動、い形、な形、名」の普通形+というより ~だが、それよりむしろ~といったほうが適切だと言い直す時に使う。 彼の言い方は進めているというより、強制しているようだ。
「な形」と「名」は「だ」がつかないことが多い。 冷房がききすぎて、涼しいというより寒い。
あの人はきれいというより上品だ。
あの人は学者というよりタレントだ。

~ば~ほど
「動ーば」+「動ー辞書形」+ほど 一方の程度が高くなると、もう一方の程度も高くなる 練習すればするほど上手になります。
「い形ーければ」+「い形ーい」+ほど 給料は高ければ高いほどいいですね!
「な形ーなら/であれば」+「な形ーな/である」+ほど 歯の治療は早ければ早いほどいい。
「名ーなら/であれば」+「名ーである」+ほど 家庭の電気製品は操作が簡単なら簡単なほどいい。
有名人であればあるほどストレスも大きいのではないだろうか。

~ほど
「動ー辞書形」/「い形ーい」/「な形ーな」/「名」+ほど 一方の程度が変わると、一緒に他方の程度も変化する。 相撲では、太っているほど有利だ。
値段が高いほど品物がいいとは限らない。
推理小説は複雑なほど面白い。

~かのようだ/~かのような/~かのように
「動、い形、な形、名」の普通形+かのようだ/かのような/かのように 実際にはそうではないが、~のようだ 激しい雨と風は、まるで台風が来たかのようだ。
「な形ーだ」「名ーだ」は「な形ーである」「名ーである」となるが、「である」がない場合もある。 彼はそのことについては、何も知らないかのような顔をしている。
不動産屋は、その土地が交通の便がいいかのように宣伝していた。
1か月ぶりに会った彼は、病気だったかのようにやつれていた。
彼は自分の考えが絶対であるかのように主張して譲らない。

~つつある
「動ーます形」+つつある (だんだん)~ている 景気は徐徐に回復しつつある。
主に書き言葉で使われる。 問題は改善されつつあるが、時間がかかりそうだ。
③???? 事件の真相は明らかになりつつある。
失われつつある伝統文化を守ろうと努力している人もいる。

~てたまらない/~てしようがない/~てしかたがない
「動ーて形」/「い形ーくて」/「な形ーで」+たまらない/しようがない/しかたがない 非常に~ 頭痛がしてたまらないので、近くの病院に行った。
前に感情・感覚を表す言葉がきて、それを押さえられない様子を表す。 家族からの手紙を読んでいたら、声が聞きたくてたまらなくなった。
大学に合格して、うれしくてたまらない。
買ったばかりの時計をなくしてしまって、残念でたまらない。
ビデオカメラが欲しくてしようがない。
窓を開けると、電車の音がうるさくてしようがない。

~てならない
「動ーて形」/「い形ーくて」/「な形ーで」+ならない 非常に~ 交通事故で両親を亡くした子供がかわいそうに思えてならない。
ある気持ちが自然に強くなってくる状態を表す。 国の家族のことが思い出されてならない。
「思える」「思い出される」などの自発の動詞の場合は、「~てだまらない」に置き換えられない。 久しぶりに国の友達に会うのでうれしくてならない。
母の病気が心配でならない。

~にきまっている 必ず~だ・当然~だと思う ぜんぜん練習していないんだから、今度の試合は負けるにきまっている。
「動、い形、な形、名」の普通形+にきまっている 話し言葉でよく使う。 実力から見て、Aチームが勝つにきまっている。
「名」と「な形」は「だ」がつかない。 注文服だから、高いにきまっている。
そんなうまい話はうそにきまっていますよ。

~にすぎない
「動ー普通形」/「な形ーである」/「名/名ーである」+にすぎない ただ~だけだ・それ以上のものではない わたしは警官としてしなければならないことをしたにすぎません。
男女平等といっても、法律上平等であるにすぎない。
来年大地震があるというのは、うわさにすぎない。
これは少年犯罪の一例にすぎない。

~に相違ない
「動、い形、な形、名」の普通形+に相違ない 確かに~だろう・間違いなく~だと思う そんな非常識な要求は認められないに相違ない。
「名」と「な形」は「だ」がつかない。 証明書の中で使われる場合は、「間違いない」の意味になる この地域の民族紛争を解決するのは難しいに相違ない。
今日の判決は、彼にとって不満に相違ない。
この土器は古い時代のものに相違ない。

~に違いない
「動、い形、な形、名」の普通形+に違いない 確かに~と思う かぎがない。どこかに落としたに違いない。
「名」と「な形」は「だ」がつかない。 山田さんが持って来てくれたワインは相当高かったに違いない。味も香りも素晴らしかった。
老人の昔話は子供には退屈に違いない。
医者の話し方からすると、わたしは、癌に違いありません。

~べき/~べきだ/~べきではない
「動ー辞書形」+べき/べきだ/べきではない そうするのが人間として当然だ・~したほうがいい 書く前に注意すべき点を説明します。
「するべき」は「すべき」も使われる。 言うべきことは遠慮しないではっきり言ったほうがいい。
どんなに親しい仲でも、借りた物はきちんと返すべきだ。
若いうちに、外国語を勉強しておくべきだった。
先生のお宅に、こんな夜中に電話するべきではない。

~(より)ほか(は)ない/~ほかしかたがない
「動ー辞書形」+(より)ほか(は)ない/ほかしかたがない ~する以外に方法がない だれにも頼めないから、自分でやるほかはない。
類語 No.40「~しかない」 わたしの不注意で壊したのだから、弁償するほかない。
これだけ捜しても見つからないのだから、あきらめるよりほかない。
この病気を治すためには、手術するほかしかたがないでしょう。


~向き/~向きに/~向きの
「名」+向き/向きに/向きの ~にちょうどいい・~に適している このスキー場は初心者向きです。
この別荘は夏向きにできているので、冬は寒いです。
これは体力が必要なので、どちらかというと若い人向きの仕事です。

~向け/~向けに/~向けの
「名」+向け/向けに/向けの ~に適するように特に作った ここにある軽量のクリスマスカードは、みんな海外向けだ。
高齢者向けに、安全や住みやすさを考えた住宅が開発されている。
日本から1日2時間A国向けの番組が放送されている。
あちらに外国人向けのパンフレットが用意してあります。

~もの(です)か
「動、い形、な形、名」の名詞修飾形+もの(です)か 決して~ない(強い否定の意味を表す) あの人が人の忠告なんか聞くものですか。
「名ーの」は「名ーな」になる。 話し言葉や親しい人の間では、「~もんか」「~もんですか」が使われる。 "「歯医者に行くのがこわいんでしょう。」
「こわいもんか。時間がないだけだよ。」"
"「ご迷惑じゃありませんか。」
「迷惑なものですか。ぜひいらっしゃってください。」"
あの絵が名作なものか。ピカソの模倣にすぎない。

~ものだ/~ものではない
「動、い形、な形」の名詞修飾形+ものだ/ものではない 感嘆・嘆息・心に深く感ずることを表す あんな大事故にあって、よく助かったものだ。
いつか京都に行ってみたいものだ。
時間のたつのは早いものですね。

「動、い形、な形」の名詞修飾形+ものだ/ものではない 当然・常識と思えることを言う時の表現 地震のときは、だれでもあわてるものだ。
年末は、誰でも忙しいものだ。

「動ー辞書形」+ものだ/ものではない 助言・軽い命令を表す 人の話はよく聞くものです。
人の陰口を言うものではありません。

「動、い形、な形」の普通形の過去+ものだ/ものではない 過去の状態やよく起こったことを思い出して言う時の表現 子供のころ、いたずらをして、よく父に叱られたものだ。
この辺は、昔は静かだったものだ。

~わけだ
「動、い形、な形」の名詞修飾形+わけだ 理由があるから、そうなるのは当然だと言いたい時に使う 暗いわけだ。蛍光灯が1本切れている。
ジョンさんは、お母さんが日本人ですから、日本語が上手なわけです。

「動、い形、な形」の名詞修飾形+わけだ 成り行きから、そうなると言いたい時の表現 5パーセントの値引きというと、1万円の物は9,500円になるわけですね。
はじめは観光旅行のつもりで日本へ遊びに来たんですが、日本が好きになり、とうとう10年も日本に住んでしまったわけです。

~わけではない/~わけでもない
「動、い形、な形」の名詞修飾形+わけではない/わけでもない 特に~ではない・必ずしも~ではない 生活に困っているわけではないが、貯金する余裕はない。
彼の気持ちがわからないわけでもありませんが、やはり彼の意見には賛成できません。
甘い物が嫌いなわけではありませんが、ダイエットしているんです。

~っけ
「動、い形、な形、名」の普通形+っけ 思い出そうとしたり、思い出したことを確認する時に使う 彼にはまだパーティー場所を知らせていなかったっけ。
「~でしたっけ」「~ましたっけ」も使う 話し言葉で使われる "「学生時代は楽しかったね。」
「そうそう、一緒によく卓球したっけね。」"
"「あのレストランで送別会しない。」
「あそこ50人入れるほど広かったっけ。」"
そうだ。今日はお母さんの誕生日だっけ。

~とか
「動、い形、な形、名」の普通形+とか ~そうだ・~ということだ(間接的情報を表す) 新聞によると、国内線の飛行機運賃が上がるとか。
先生は来週、お忙しいとか。お宅に伺うのは、再来週にしませんか。
昨日はこの冬の一番の寒さだったとか。
木村さんのお父さんも学校の先生だとか伺いました。
近々日本へいらしゃるとか。ぜひお会いしたいものです。<手紙>

~どころではない/~どころではなく
「動ー辞書形」/「名」+どころではない/どころではなく 事情があって、~できない 人の仕事を手伝うどころではありません。自分の仕事も間に合わないんです。
せっかく海へ行ったのに、寒くて泳ぐどころではなかった。
年末から母の入院で、お正月どころではありませんでした。
引っ越しの前の晩は、食事どころではなく、夜遅くまで荷作りが終わらなかった。

~からして
「名」+からして 一つの例をあげて、ほかももちらんだがという気持ちを表す 彼は礼儀を知らない。あいさつからして、きちんとしていない。
田舎は空気からして違う。
この映画は怖いそうですね。題名からしてこわそうですね。

「名」+からして ~から判断して(推量の根拠を示す) 窓ガラスが破られていることからして、どろぼうはここから入ったに違いない。
彼の健康状態からして、登山は無理だろう。

~からすると/~からすれば
「名」+からすると/からすれば ~の立場から見ると 親からすると、子供はいくつになっても子供で、心配なものだ。
日本人からすれば当たり前なことでも、外国人にとっては変だと思うこともある。

「名」+からすると/からすれば ~から判断すると(推量の根拠を示す) あの車は形からすると10年ぐらい前のものだと思う。
類語 No.116の「~からして」のBと同じ意味。 彼女の能力からすれば、A大学に十分合格できるだろう。

~からには/~からは
「動、い形、な形、名」の普通形+からには/からは ~のだから当然 試合に出るからには、勝ちたい。
「な形」と「名」は「である」を使う 「~からには」の後ろには義務、決意、推量、進め、命令の文が続く 約束したからには、守らなければいけない。
高価なものがこんなに安いからには、何か欠陥があるに違いない。
自分で選んだ道であるからには、最後までやりぬくつもりだ。
日本に来たからは、自分の専門の勉強だけでなく日本の文化も学ぼう。

~ことだから
「名ーの」+ことだから 皆が知っている理由を示す。後ろに推量の文がくる。 子供のことだから、少しぐらいいたずらをしても仕方がないです。
あなたのことだからきっといい論文が書けると思います。
心の優しい林さんのことだから、喜んでボランティアに参加してくれるでしょう。

~だけ/~だけあって/~だけに/~だけの
「動、い形、な形、名」の名詞修飾形+だけ/だけあって/だけに/だけの ~にふさわしく この仕事は努力しただけ成果が現れるので、やりがいがある。
この大学は歴史が長いだけあって伝統がある。
彼女はアメリカに留学しただけに英語がうまいね。
林さんはセールスマンだけに話が上手だ。
さすがに最高級といわれるワインだけのことはある。味も香りも素晴らしい。

「動、い形、な形、名」の名詞修飾形+だけに ~だからいっそう 今日の試合は優勝がかかっているだけに大勢のファンが詰めかけ熱烈な応援をしていた。
昨年はみかんが不作で、値段が高かっただけに今年の豊作がうれしい。

「動、い形、な形」の名詞修飾形+だけ/だけの ~の限界まですべて 考えるだけ考えたが結論は出なかった。
ほしいだけ本が買えたらどんなにいいだろう。
ふだんは忙しくて寝る時間も十分ないので、休みの日は好きなだけ寝ています。
目標を達成するためには、できるだけの努力をするつもりです。

~にあたって/~にあたり
「動ー辞書形」/[名」+にあたって/にあたり ~の時に(何かをすべき特別の機会や場合を示す)・~する前 開会にあたって、ひとことごあいさつ申し上げます。
新製品を開発するにあたり、強力なプロジェクトチームが作られた。
新年にあたり、決心を新たにした。

~にかけては/~にかけても
「名」+にかけては/にかけても ~について言えば 数学にかけては、彼女はクラスでいつも一番だった。
「~にかけては」の後ろにはプラス評価の文が来る。 走ることにかけては、だれにも負けないつもりだ。
彼は優れた技術者だが、経営にかけても才能を発揮した。

~に際して/~に際し/~に際しての
「動ー辞書形」/「名」+に際して/に際し/に際しての ~を始める時に・~をしている時に 留学に際して、先生や友人から励ましの言葉をもらった。
類語 No.121「~にあたって」 帰国に際し、お世話になった人にあいさつの手紙を出した。
計画を変更するに際しての問題点を検討する。

~に先立って/~に先立ち/~に先立つ
「名」+に先立って/に先立ち/に先立つ ~の前に・~より先に 映画の一般公開に先立って、主演女優のサイン会が開かれた。
高層マンションの建設に先立って、住民と建設会社との話し合いが行われた。
入社試験に先立ち、会社説明会が行われた。
首脳会議に先立つ事務レベルの協議で、共同宣言の案が作られた。

~にしたら/~にすれば/~にしても
「名」+にしたら/にすれば/にしても ~の立場で言うと あの人にしたら、わたしたちの親切はかえって迷惑かもしれません。
学生にすれば、休みは長ければ長いほどいいだろう。
あなたにすれば、つまらないことかもしれませんが、わたしには大切なのです。
会社ルールを守ることは、小さな子供にしても同じです。

~につき
「名」+につき ~なので 雨天につき、試合は延期いたします。
少しかたい表現 教授の海外出張につき休講。
店内改装につき、しばらく休業いたします。

~につけ/~につけて(は)/~につけても
「動ー辞書形」+につけ/につけて(は)/につけても ~するたびに 家族の写真を見るにつけ、会いたくてたまらなくなる。
文末には「~と思う」「~という気持ちになる」など心情を表す表現がくる 戦争のニュースを聞くにつけ、心が痛む。
慣用 ・母は何かにつけて、小言を言う。
   ・彼は何事につけても注意深い人だ。
   ・「アメリカに出張して帰って来たところです。」「そうですか。それにつけても、アメリカの大統領選挙の結果はどうなるんでしょうね。」

「動ー辞書形」/「い形ーい」/「名」+につけ 「動ー辞書形」/「い形ーい」/「名」+につけ ~の場合にも・~の場合も 先輩の活躍を見るにつけ聞くにつけ、心強くなる。
「~につけ」の前にはそれぞれ対比する言葉がくる。 暑いにつけ寒いにつけ、うちのおばあさんは体の調子が悪いと言う。
雨につけ雪につけ、工事の遅くれが心配された。

~のもとで/~のもとに
「名」+のもとで/のもとに ~のしたで(影響や条件の範囲で、あることが行われることを表す) 鈴木教授のご指導のもとで、卒業論文を完成させた。
国連から派遣された医師団のもとで救援活動が続けられた。
殖民地の人々は独立と自由の名もとに戦った。
子供の人権は法のもとに守られています。

~はともかく(として)
「名」+はともかく(として) ~のことは考えないで・~は別にして この洋服は、デザインはともかく、色がよくない。
わたしは、話すことはともかく、書くことは苦手だ。
この店のラーメンは味はともかくとして、値段は安い。
買うかどうかはともかくとして、説明だけでも聞いてください。

~をきっかけに(して)/~をきっかけとして
「名」+をきっかけに(して)/をきっかけとして 偶然のできごとから何かが始まったり変わったりすることを表す 留学をきっかけに、自分の国についていろいろ考えるようになった。
旅行をきっかけにして、木村さんと親しくなりました。
一主婦の投書をきっかけとして、町をきれいにする運動が起こった。

~を契機に(して)/~を契機として
「名」+を契機に(して)/を契機として あるできごとから、前の流れがはっきり現れてきたり大きく変わったりすることを表す オイルショックを契機に新エネルギーの研究が進められた。
明治維新を契機にして、日本は近代国家への道を歩みを始めた。
新製品の開発を契機として、大きく会社が発展した。

~を~として/~を~とする/~を~とした
「名」+を+「名」+として/とする/とした ~を~と決めて・~が~である チンさんを先生として、中国語の勉強会を開いた。
「として」の前には目的、立場、役割、種類などを示す言葉がくる。 同窓会は卒業生の交流を目的とする集まりです。
明治維新後、日本は欧米諸国を手本とした近代国家を作ろうとした。

~あげく(に)
「動ーた形」/「名ーの」+あげく(に) ~したその結果とうとう・~したけれども、結局 さんざん迷ったあげく、大学院には行かないことにした。
その男はお金に困ったあげく、銀行強盗を計画した。
長時間の議論のあげく、その開発計画は中止に決まった。
兄は父と口論のあげくに、家を飛び出して行った。

~以上(は)
「動、い形、な形、名」の名詞修飾形+以上(は) ~からには 日本に住んでいる以上、日本の法律を守らなければならない。
「名ーの」は「名ーである」になる。「な形ーである」も使う。 「~以上」の後ろには、義務、禁止、要求、推量、強い断定の「なければならない」 契約書に書かれている以上、期日までにこの仕事を完成させなければならない。
「ではいけない」「てください」「だろう」などの表現がくることが多い。 約束した以上、必ず守ってください。
類語 No.118「~からには」 相手のやり方が合理的である以上、文句はつけられない。
親子である以上、お互いの生活に無関心ではいられない。
給料がこんなに安い以上は、転職を考える人がいるのも当然だ。

~上は
「動ー辞書形/た形」+上は ~からには 契約を結ぶ上は、条件を慎重に検討すべきである。
弁護士になると決めた上は、苦しくてもがんばらなければならない。
友人が困っているのを知った上は、黙って見ていられない。
計画が中止になった。こうなった上は、プロジェクトチームは解散するしかない。

~ことなく
「動ー辞書形」+ことなく ~ないで ロボットは24時間休むことなく働いている。
あの子はあきることなく、コンピューターゲームに熱中している。
彼は毎年忘れることなく、クリスマスカードをくれる。

~際(は)/~際に
「動ー辞書形/た形」/「名ーの」+際(は)/際に ~時・~場合 帰国の際、保証人の家にあいさつに行った。
カードを紛失した際はカード会社にすぐ知らせなければならない。
パスポートを申請する際に必要なものを教えてください。

~つつ/~つつも
「動ーます形」+つつ ながら 財布の中身を考えつつ、買い物をした。
会話ではあまり使わない。「つつも」はAの意味では使わない。 人は皆、お互いに助け合いつつ生きている。
喜ぶ母の顔を思いつつ、手紙を書いています。

「動ーます形」+つつ/つつも けれども・~のに 悪いと知りつつ、うそをついてしまった。
今日こそ勉強しようと思いつつ、テレビを見てしまった。
早くご連絡しようと思いつつも、忙しくて遅くなってしまいました。申し訳ありません。

~てからでないと/~てからでなければ
「動ーて形」+からでないと/からでなければ ~た後でないと(前に言ったことが実現してからでなければ、後ろで言うことが実現しない お金をいただいてからでないと、商品はお届けできません。
後ろの文は否定的な表現になる。 この仕事は訓練を受けてからでないと無理でしょう。
この地方では4月になってからなければ、桜は咲かない。
契約書の内容を確認してからでなければ、判は押せません。

~といっても
「動、い形、な形、名」の普通形+といっても ~(だ)が・しかし(実際はそれから考えられるものとは違う) 庭があるといっても猫の額ほどです。
「名」と「な形」の「だ」はつかない場合もある。 朝ごはんを食べたといっても、パンとコーヒーだけの簡単なものです。
日本は物価が高いといっても、安いものもありますよ。
今日は暑かったといっても、クーラーをつけるほどではありませんでした。
日本料理が好きだといっても、天ぷらとすしだけです。
彼は社長といっても、社員が3人しかいない会社の社長です。

~どころか
「動、い形、な形、名」の普通形+どころか 前に言ったことはもちろん、それよりもっと程度が激しいという時や、実際は 彼は貯金するどころか借金だらけだ。
「な形」と「名」は「だ」がつかない。「な形ーな」も使われる。 そうではなく、正反対であることを強調する時に使う。 この部屋は涼しいどころか寒いくらいだ。
"「お宅の辺りは静かでしょう。」
「いいえ、静かどころか最近は窓を開けていられないほど車の音がうるさいんです。」"
あの人は英語どころかアラビア語もスワヒリ語も話せる。

~としたら/~とすれば
「動、い形、な形、名」の普通形+としたら/とすれば ~なら(仮定の表現) 留学するとしたら、日本に行きたいお思っていました。
もし、もう一度生まれ変われるとしたら、男と女とどちらがいいですか。
予定どおりだとすれば、飛行機は9時に着くはずだ。

「動、い形、な形、名」の普通形+としたら/とすれば ~なら・~から考えれば 足の悪う人が地下鉄を利用するとしたら、どんな設備が必要だろうか。
"「この冷蔵庫はもう修理は無理ですね。」
「修理が無理だとしたら、新しいのを買うしかありませんね。」"
電話をかけても、出ないとすれば、彼はもう出かけたのでしょう。

~ないことには
「動ーない形」/「い形ーく」/「な形ーで」/「名ーで」+ないことには ~なければ 実際に読まないことには、この小説のおもしろさはわからないだろう。
「~ないことには」の後ろには否定の意味の文がくる。 部屋がもっと広くないことには、教室としては使えない。
体が丈夫でないことには、この仕事は無理だ。
担当者でないことには、詳しいことはわからないだろう。

~ながら
「動ーます形/ない形ーない」/「い形ーい」/「な形ー◯」/「名」+ながら けれども 一緒に暮らしていながら、母の病気に気づかなかった。
類語 No.138の「~つつ/~つつも」のBの意味。 お礼を言おうと思いながら、言う機会がなかった。
日本語がわからないながら、テレビのドラマをけっこう楽しんでいます。
彼は仕事は遅いながら、確実で安心して任せられる。
残念ながら、その質問には答えられません。
この掃除機は、小型ながら性能がいい。

~にしては
「動、い形、な形、名」の普通形+にしては そのことから当然予想されることと違って 兄はアメリカに20年いたにしては英語が下手だ。
「な形」と「名」は「だ」がつかない。 山田さんは忙しいにしては、よく手紙をくれます。
彼は歌手だったにしては歌が下手だ。
彼は力士にしては小柄だ。

~にしろ/~に(も)せよ/~にしても
「動、い形、な形、名」の普通形+にしろ/に(も)せよ/にしても たとえ~ても・~でも どんな人間にしろ長所はあるものだ。
「な形」と「名」の「だ」はつかない。「な形ーである」「名ーである」も使う いくら忙しいにもせよ食事をしないのはよくない。
いくら体が丈夫であるにせよ、そんなに働いたら病気になりますよ。
中古の家を買うにしても借金しなければならない。

「動、い形、な形、名」の普通形+にしろ/に(も)せよ/にしても ~でも~でも、どちらでも ビールにしろ、日本酒にしろ飲んだら運転できない。
「な形」と「名」の「だ」はつかない。「な形ーである」「名ーである」も使う 好きにせよ嫌いにせよ、彼女が優れた歌手であることはみんなが認めている。
自分でやるにしても、人に頼むにしてもこれは時間がかかる。

~にかかわらず/~に(は)かかわりなく
(「動ー辞書形」+「動ーない形ーない」)/「名」+にかかわらず/に(は)かかわりなく ~に関係なく 参加するしないにかかわらず、必ず返事をください。
種類、程度を表す名詞か、「する・しない」「晴雨」のような対立する2語に続くことが多い。 あの会社は外国語の能力にかかわらず、国際感覚を持った人を採用する。
「い形」「な形」は「いい・悪い」「好き・嫌い」「上手・下手」などの2語の組み合わせが使われる。 経験の有無にかかわりなく、入社後の研修に参加していただきたい。
このゲームは、年齢や性別にかかわらず、だれでも楽しめる。

~にもかかわらず
「動、い形、な形、名」の普通形+にもかかわらず ~のに 彼は熱があるにもかかわらず、サッカーの試合に出場した。
「な形」と「名」は「だ」がつかない。「な形ーである」「名ーである」も使う 問題が易しかったにもかかわらず、不注意でミスをしてしまった。
そのパソコンは操作が複雑であるにもかかわらず、よく売れている。
ご多忙にもかかわらず、ご出席くださいましてありがとうございます。

~ぬきで(は)/~ぬきに(は)/~ぬきの/~をぬきにして(は)/~はぬきにして
「名」+ぬきで(は)/ぬきに(は)/ぬきの/をぬきにして(は)/はぬきにして ~なしで・なしに(~がない状態で・~を省いて) 朝食ぬきで会社へ行くサラリーマンが多いらしい。
社長ぬきでは、この件を決めることはできない。
彼女はお世辞ぬきに素晴らしい人だ。
子供用にわさびぬきのまぐろのすしを注文した。
アジアをぬきにしては、世界経済は語れない。
今日の会社は難しい話はぬきにしては楽しくやりましょう。

~のみならず
「動、い形、な形、名」の普通形+のみならず ~だけでなく このコンピューターは性能が優れているのみならず、操作も簡単だ。
「な形」と「名」は「だ」がつかない。「な形ーである」「名ーである」も使う この会社は安定性が高いのみならず、将来性もある。
彼女は成績優秀であるのみならず、人柄も申し分ない。
学生のみならず、教師もスポーツ大会に参加することになっている。
この手術は費用が高額であるのみならず、危険も伴う。

~反面/~半面
「動、い形、な形、名」の名詞修飾形+反面/半面 ある面では~と考えられるが、別の面から見ると この薬はよくきく反面、副作用がある。
「名」は「である」を使う。「な形ーである」も使う。 母は優しい反面、厳しいところもある。
彼はわがままな反面リーダーシープがある。
あの映画はロマンチックな反面、考えさせるものがある。
彼は紳士である半面、子供っぽいところがある。

~ものなら
「動ー辞書形」+ものなら ~なら(実現が難しいことを希望する時、または、実現の可能性が少ない 父の病気が治るものなら、どんな高価な薬でも手に入れたい。
ことを相手に冷たく言う時の言い方) 自分一人でやれるものならやってみなさい。
可能の意味の動詞とともに使われることが多い。会話では「もんなら」となることもある。 病気の子供を見ていると、代われるものなら代わってやりたいと思う。
退院できるものなら、すぐにでもうちへ帰りたい。

~ものの
「動、い形、な形」の名詞修飾形+ものの けれども・~ということは本当だが、しかし 免許はとったものの、車が買えない。
「~とはいうものの」の形もよく使われる。 立秋とはいうものの、まだまだ残暑が厳しい。
特に名詞は「「名」+とはいうものの」の形でしか使われない。 給料は少ないものの、仕事はやりがいがあります。
冷凍食品は便利なものの、毎日続くといやになる。

~わりに(は)
「動、い形、な形、名」の名詞修飾形+わりに(は) ~にふさわしくなく意外に わたしはたくさん食べるわりに太らない。
類語 No.145「~にしては」 あのレストランの料理は、値段のわりにおいしい。
彼は勉強しないわりには成績がいい。
この品物は高いわりには品質がよくない。
兄は慎重なわりにはよく忘れ物をする。

~(よ)うではないか/~(よ)うじゃないか
「動ー意向形」+ではないか/じゃないか ~しましょうか・しませんか(強いと呼ぶかけの表現) 災害を受けた人々に救援物資を送ろうではないか。
自然保護の運動を広めようではないか。
男女差別の問題について真剣に考えようではありませんか。
賃金を上げるように社長に交渉しようじゃありませんか。

~得る/~得ない
「動ーます形」+得る/得ない ~することができる/できない・~の可能性がある/ない 考え得るかぎりの手は尽くしたが、問題の解決には至らなかった。
捜し得るかぎり捜したが、その書類はとうとう見つからなかった。
でき得るならば、独立して事業を始めたい。
あれは警報を早く出していれば、防ぎ得た災害かも知れない。
こんな低い山で遭難することはあり得ないと思う。

~かねない
「動ーます形」+かねない ~おそれがある・~かもしれない(悪い結果になる可能性がある時に使う) あんなにスピードを出したら、事故を起こしかねない。
あまり遊んでばかりいると、落第しかねない。
あの人ならそんな無責任なことも言いかねない。

~かねる
「動ーます形」+かねる ~しようとしてもできない・~することが難しい そんな多額な寄付には応じかねます。
私の仕事がなかなか終わらなかったので、見かねて山田さんが手伝ってくれた。

~ことか
「動、い形、な形」の名詞修飾形+ことか なんと~でしょう(感嘆・嘆息を表す) 息子から半年も連絡がない。一体何をしていることか。
あなたの返事をどんなに待っていたことか。
友達と別れて、どんなに寂しかったことか。
コンピューターは、なんと便利なことか。

~ことだ
「動ー辞書形/ない形ーない」+ことだ このことが大切であると勧める時に使う 大学に入りたければ、一生懸命勉強することだ。
風邪気味なら、早く寝ることだ。
言葉の意味がわからなければ、まず辞書で調べることだ。
人の悪口は言わないことです。

~ざるを得ない
「動ーない形」+ざるを得ない どうしても~なければいけない・~ないわけにはいかない みんなで決めた規則だから、守らざるを得ない。
「する」は「せざるを得ない」となる。 原料がどんどん値上がりしているのですから、製品も値上げせざるを得ません。
彼は登山中に消息不明となり、すでに5年経っている。死んだと考えざるを得ないだろう。
こんなにひどい雨では運動会は中止せざるを得ない。

~次第だ/~次第で(は)
「動、い形、な形」の名詞修飾形+次第だ/次第で(は) ~わけだ(経緯・理由を示して、~の結果になったと言いたい時の表現) このたび日本政府の招きにより、親善大使として日本に来た次第です。
英語が話せないわたしには無理な仕事と思い、お断りした次第です。
わたしの専門分野なのにこんなこともわからなくて、お恥ずかしい次第です。
以上のような次第で、退職することになりました。

「名」+次第だ/次第で(は) ~によって決まる この世の中はお金次第だと言う人もいる。
考え方次第で幸せにも不幸せにもなる。
実力次第では社長になることも可能だろう。
検査の結果次第では入院ということもあり得る。

~っこない
「動ーます形」+っこない 決して~ない・絶対~ない 宝くじなんて当たりっこないよ。
会話で使われる。 どんなに急いだって、今からじゃ間に合いっこない。
いくら好きだって、一度にバナナを20本も食べられっこない。

~というものだ
「動、い形、な形、名」の名詞修飾形+というものだ それが当たり前という話者の主張や感想を表す 彼の作品がやっと世間から評価された。長年の苦労が認められたというものだ。
「な形」と「名」は「だ」がつかない場合が多い。 言葉が通じない国へ一人で旅行するのは心細いというものだ。
若者が高価な車を買うのはぜいたくというものだ。
人の手紙を無断で開封するのは、プライバシー侵害というものだ。

~というものではない/~というものでもない
「動、い形、な形、名」の普通形+というものではない/というものでもない ~とは言いきれない 性格は絶対に変えられないというものではない。
「な形」と「名」の「だ」がつかないこともある。 お金さえあれば幸せに暮らせるというものではない。
かぎをかけたから安心というものでもない。
この仕事は英語ができなければだめだというものでもないが、できたほうがいい。

~ないことはない/~ないこともない
「動ーない形」/「い形ーく」/「な形ーで」/「名ーで」+ないことはない/ないこともない ~の可能性もある 難しいが、やり方次第ではできないことはないだろう。
どうしても話してくれと言われれば、話せないこともない。
ちょっと大きくないこともないが、この靴で大丈夫だ。
"「このセーター、ちょっとはでじゃありませんか。」
「派手じゃないこともないけど、よく似合っているからいいんじゃないですか。」"

~ないではいられない/~ずにはいられない
「動ーない形」+ないではいられない/ずにはいられない どうしても~してしまう(どうしても我慢できず、自然にそうなってしまうと言いたい時の表現) 彼のもの真似を見るとおかしくて、笑わないではいられない。
「する」は「せずにはいられない」となる。 主語は一人称に限る。主語が三人称の時は文末に「~ようだ」「~らしい」などをつける。 あの映画のラストシーンは感動的で、涙を流さずにはいられなかった。
車の多い道路で遊んでいる子供を見て、注意せずにはいられなかった。

~に限る/~に限り/~に限って
「名」+に限る/に限り/に限って ~だけ 参加者は女性に限る。
先着50名様に限り、受け付けます。
本日に限って、全商品2割引にさせていただきます。

「名」+に限って ~だけは特に あの人に限って、人をだますようなことはしない。
傘を持っていない日に限って、雨が降る。
あのレストランは年中無休なのに、行ってみたら今日に限って休みだった。

「動ー辞書形/ない刑ーない」/「名」+に限る 一番いい 風邪を引いた時は、部屋を暖かくして寝るに限る。
危険な所には近寄らないに限る。
夏はビールに限る。

~に限らず
「名」+に限らず ~だけではなく~も ディスニーランドは子供に限らず、大人にも人気がある。
この講座は学生に限らず、社会人も聴講できる。

~にほかならない
「動、い形、な形、名」の普通形+にほかならない まさに~だ・それ以外でない(強調。断定的に述べると時に使う) この手紙は私の正直な気持ちを申し上げたにほかなりません。
「な形」と「名」は「だ」がつかない。「な形ーである」「名ーである」も使う。 この仕事が成功したのは皆さんのご協力の結果にほかなりません。
理由を表す「から」にもつく。 熱帯雨林が消滅ことは、地球の肺がなくなることにほかならない。
戦争というものは、大量殺人にほかならない。
親が子供を叱るのは子供を愛しているからにほかならない。

~もの
「動、い形、な形、名」の普通形+もの ~から(理由の説明や言いわけの表現) 「一人で行ける。」「うん、大丈夫、地図を持っているもの。」
「です」「ます」に接続する場合もある。 話し言葉で女性や子供が使う。「~もん」は、よりくだけた言い方。 電話はあしたにしたほうがいいんじゃない。もう遅いもの。
「手伝ってあげようか。」「いいよ。一人でできるもん。」
多少のいたずらはしかたありませんよ。子供ですもの。

~ものがある
「動、い形、な形」の名詞修飾形の現在+ものがある ~という感じがある・~ように感じられる この絵には人を引き付けるものがある。
彼の話にはどこか納得できないものがある。
仕事がなくて暇すぎるのもつらいものがある。
彼の話し方にはどこか強引なものがあった。

~ようがない/~ようもない
「動ーます形」+とうがない/ようもない ~する方法がない・手段がなくて~できない 木村さんは今どこにいるのかわからないので、連絡しようがない。
質問の意味がわからなくて、答えようがなかった。
ここまで壊れてしまった車は直しようがない。
この病気にかかると、今の医学ではどうしようもないらしい。


~ごとに
「動ー辞書形」/「名」+ごとに ~のとき毎回/~たびに 彼はテストを受けるごとに成績が上がっています。
物事が変化していくときに使う
「会う人ごと」=会うどの人にも同じように 彼は会う人ごとにあいさつをする。
「~も一緒に」の意味もある りんごを皮ごと食べる。
「「数詞」」ごとに=~の間に(1回ずつ) 一週間ごとに給料をもらう。

~おきに
「数詞」+おきに ~の間に(1回ずつ)=~ごと 10分おきに電車が来る。
~の間をあけて 1mおきに木を植える。

~ぶりに/ぶりで/ぶりだ
「期間」+ぶりに/ぶりで/ぶりだ ~の間をあけて(・・・する) 1週間ぶりにお風呂に入った。
前回に~してから、時間が長い経過したことを表す 久しぶりに、映画に行った。

~ものとして
「動ー普通形」+ものとして そのように考えて 田中さんはもう来ないものとして、始めましょう。

~たところで
「動ーた形」+ところで たとえ~しても どんなに謝ったところで、彼女は許してくれないだろう。
後文は悪い結果、状態を表す。

~(は)しない
「動ーます形」+(は)しない 絶対~ない これはほかの人に話しはしないから、安心してください。
話し言葉で「~(や)しない」の形になることが多い。
「~もしない」=そのこともしない 彼からの手紙を読みもしないで捨てた。

~め
「い形ー◯」+め ちょっと~のようだ あしたはいつもより、早めに出かけましょう。
「~目」と漢字で書く場合もある。

~ぶる
「い形ー◯」/「名」+ぶる ~らしい様子をする 彼は金持ちぶっているが、本当は借金がたくさんある。

~まま
「動ー普通形」/「名ーの」+まま ~の状態で 昨日は洋服を着たまま寝た。
「~ままに」=その時の状態や場合にしたがう やくざに言われるままにお金を払う。

~だけのことはある/だけのことはあって
「動、い形、な形、名」の名詞修飾形+だけのことはある/だけのことはあって ~にふさわしい/~のねうちがある 彼は走るのが速い。さすがサッカー選手だけのことはある。

~だの~だの
「動ー辞書形」/「い形ーい」/「名」+だの「動ー辞書形」/「い形ーい」/「名」+だの ~や~など 彼は部屋が狭いだの、食事がまずいだのといつも文句を言っている。
たくさんあるものの一部だけをあげる場合に使う。

~(なら)いざ知らず
「名」+(なら)いざ知らず ~についてはよく知らないから、別にして 外国ならいざ知らず、それは日本では禁止されている。
「~はいざ知らず」の形も使う。

~なくして(は)~ない
「名」+なくして(は)+「動ー普通形」+ない ~がなかったら~ない 努力なくして成功はあり得ない。

~上げる
「動ーます形」+上げる 全部~する 昨日やっと論文を書き上げる。

~果たす
「動ーます形」+果たす 全部~してしまう 貯金を全部使い果たした。
「なくなってしまう」という意味を表す。

~こなす
「動ーます形」+こなす 全部うまく~する ワープロを使いこなすのは難しい。

~通す
「動ーます形」+通す 最後まで~し続ける 彼女は自分のしたいことをやり通した。

~たて
「動ーます形」+たて ~してすぐの状態 炊き立てのご飯はおいしい。

~つける
「動ーます形」+つける ~することになれている 読みつけない本を読むと頭が痛くなる。

~て(は)かなわない
「い形ーくて」/「な形ーで」+(は)かなわない とても~ので、がまんができない ヒーターが故障したので、寒くてかなわない。

~とは限らない
「動ー辞書形」+とは限らない ~とはきまっていない 試験に、この問題が出るとは限らない。
部分的に否定している。

「動ーない形ーない」+とは限らない/とも限らない ~するかもしれない 試験に、この問題が出ないとは限らない。
可能性がある時に使う。

~なくちゃ
「動ーない形」+なくちゃ ~しなくてはいけない もう帰らなくちゃ。そして宿題しなくっちゃ。
「いけない」を省略した形。
「~しなければいけない」は「~なきゃ」になる。 あした、洗濯しなきゃ。



2017年4月24日星期一

17.テストリポート、バグリポートと変更連絡票 18.リリースの準備

17.テストリポート、バグリポートと変更連絡票
会話の背景:
コーディングに入りますと、それに伴ってテストも始まる。
テストをすると、テストリポートや、バグリポート、および変更連絡票などが発生する。これらのドキュメントの規約も関係者のあいだで意識をさせて、共通な行動を行うよう、努力が必要である。
登場人物:
石田― PM
鈴木― PL
山田、田中、前田― PG
会話:
石田:こんにちは。
現在コーディングに入りまして、テストも徐々に始まります。それにより、テストレポートや、バグレポート、および変更連絡票などが発生しますので、今日はテスター、SE、プログラマーにも集まってもらって、これらのドキュメントの規約などに関して議論してもらおうと思います。
鈴木:そうですね。まずテストリポートからはじめましょう。
ここで言うテストは機能テストと統合テストです。われわれはテスト計画通り、自分が担当しているところの機能をちゃんとテストしなければなりません。その結果をテストリポートとして書いてもいます。テストリポートでは、まず、見出しの部分には、テスターの名前を書いてください。それと、テスト対象となるモジュールの名称、バージョン、テスト環境、データベース環境および使っているデータベースの名称、それと関係している外部のシステムなどを記述してください。
そのテストの内容としては、各テスト項目は一行になると思います。あるモジュールに対してのテストはまとめて一緒においておく。各行には、番号、テスト機能、テスト対象、テスト内容、予想結果(画面変化、データベース変化など)結論、注釈、バグの重要度などがあります。
山田:今回のテストでは、自動的な管理ツールをつかいますか?
鈴木:今回は、自動的な管理ツールは使いませんので、Excelフォーマットを記述してください。その上で、もしハイパーリンクで、テスト結果の間(あいだ)に、また関係の項目間(あいだ)を連結できればベターだと思います。
山田:わかりました。バグリポートはどうでしょうか?
田中:バグリポートはテストリポートからとってきますが、エラーが出た項目をそのままコピーしてくることはいけません。バグリポートは開発者あるいはプログラマーにフィードバックするので、各バグに関して、以下のような項目が必要です。
バグ番号、バグ現象、発見者・テスター、対応したテスト番号、改修優先度、など。このバグリポートをチームリーダーに渡して、リームリーダーより、作業の指示として関係するプログラマーに配布します。
石田:おそらく、コーディングに入っても、お客さんの都合により仕様の変更、また不具合により仕様の変更をすることがしばしば発生します。それらの仕様変更などに関してもドキュメントを書いて、ちゃんと管理しなければなりません。
鈴木:そうですね。一部はバグともいえますが、実際は仕様が曖昧とか誤っていたこともあります。またユーザーが新たな要求を出してくるこももあります。この場合は、大抵SEが関係者と相談し、変更連絡票を書くことが必要です。
変更連絡票には、以下の項目が必要です。
変更連絡票番号、現状、新たな要求、関係した機能、変更優先度、など。
ほとんどの場合は実際的には新しい仕様ですので、ここまでの要求定義と同じように、必要な画面設計や、機能フロー図、またビジネスルールなどの補足情報を添付することが必要です。
前田:そうすれば、コーディングのほうは、これらの仕様変更に従って、新たな作業をしなければならないでしょうか?
鈴木:基本的にはそうですが、全部ではありません。
ということは、バグリポートでも、変更連絡票でも、仕様変更でも、チームリーダーがチェックすることが必要です。これらがもたらす問題点は全部が一気に解決できるわけではないので、やはり優先度により、重要性、まだ既存システムの変更の大きさにより、計画しなければなりません。
おそらく、一部はプログラマーに戻して、改修や新規機能として作業してもらいますが、一部は時間や資源、また予算の制限で、すぐやれないかもしれません。それと、ユーザーの要求は、ここでもまだはっきりしていないこともよくありますから。
田中:その時は、ペンディングリストを作ることになると思います。このリストは、今すぐやれないですが、やってほしいことを記述しておきます。ペンディングリストは変更連絡票と似ていますが、およそ以下の項目が必要です。
ペンディング番号、提出者、提出日、概要、ペンディング詳細、ペンディング理由、関係した機能、作業優先度、など。もちろん、変更連絡票と同じように必要な補足情報を添付することもよくあります。
石田:ことろで、今回の開発では、バグ管理、変更管理には何かツールを使うでしょうか?
鈴木:本来はツールをつかりですが、ただし、今回はEclipseをはじめ、StrutsやHibernateなどフレームワークもあるし、皆さんには勉強することがいっぱいなので、テストやバグのほうはとりあえず手で管理するになっています。
次回のプロジェクトでは、BugzillaかGNATSなどオープンソ系のバグ管理ツールを使う予定です。
石田:了解しました。それでしたら、今日のミーティングはここまでで終わらせましょう。

18.リリースの準備
会話の背景:
リリースすることは出荷することと似ている。お客さんにシステムを納品することである。ただし、開発プロセスが反復型開発プロセスの場合はリリースが何回かあるので、ここで話すリリース説明会は、そのことを指す。リリースにおいて大事なことは、全てのドキュメントをまとめること。システムをリリースする際には、単にコードだけではなく、開発全過程(かてい)で作り上げたドキュメントも整理または更新して、纏めてお客さんに渡すことが必要である。
登場人物:
石田― PM。鈴木― PL。山田、田中、前田―PG。
会話:
石田:こんにちは。
最近、システムが予定通り出来上がっていますので、来週には一回目のリリースをすることになります。今日は、皆を集めて、ユーザーへのリリース説明会を準備することについて相談します。
鈴木:まずは、今回リリースしようとするシステムの機能は、リリースプランにより説明しましたが、今回リリースする実際の内容には再び何が含まれているかを明確にする必要があります。
リリースノート、WARファイル、DB設計書、ソースコード、テストリポートなどがあります。
石田:その中身を皆さんに詳しく説明してもらえませんか?
鈴木:はい。
リリースノートは今回リリースする内容の纏めです。まずは、リリース番号、リリース日付、またリリース責任者などを明確にかかなければなりません。
そのあと必要なのは、今回リリースしようとする機能のリスト、または、前回のリリースと比べて機能の変化を記述することにします。具体的にいうと、新規追加した機能、改修した機能、削除した機能、およびそれぞれ関連したモジュールあるいはクラスの変化を記述すること。
前田:データベースの変更も書くのでしょうか?
鈴木:そうです。データベースの変更を記述することも必要です。すなわち、今回リリースしようとするシステムのデータベースが、前回リリースと比べてデータベースにはどんな変化が起こったかを記述しなければなりません。
具体的にいうと、新規追加したデータベースまたテーブル、またビューあるいはストアードプロシージャ、それと、改修したもの、削除したもの、およびそれぞれに関連したシステムのモジュールやクラスの変化も記述すること。
前田:テストの結果も?
鈴木:そうです。テストの結果もリリースノートに入れたほうがいいと思います。
内容としては、今回テストの状況や増えるか減るかの傾向なども説明したほうがいいと思います。これで品質管理をちゃんと行っているかどうかを説明できます。
石田:リリースノードはわかりますが、お客さんに送る資料はどうなるでしょうか?
鈴木:リリースノートそのものはただのまとめですから、実際のリリース資料は以下のようになると思います。
まずは、ソースコードまたはシステムのバイナリコード、それと、データベース、そのスキーマとサンプルデータ。また、分析設計資料も必要です。これは、ここまで書いたユースケースや、画面設計と帳票設計、クラス図やシーケンス図などを考えています。
最後はテストリポート、バグリポート、と仕様変更連絡票があります。
最後の最後ですが、ユーザーから要求された資料、例えばお客さんとのミーティングの議事録の一部なども必要だと思います。これらの資料はそれぞれの担当者に準備してもらいます。全ての資料は、会社のドキュメント規約により、改修してもらって、ちゃんとした形で出さないといけません。
石田:説明会では、これからの継続開発またメンテナンスに関して議論することがでてくると思いますから、その点についてはどう考えているのでしょうか?
鈴木:そうですね。
われわれの開発手法は反復型RUPあるいはスパイラルになっていますので、今回のリリースはそのスパイラルの一環として位置づけています。そのため、今後の作業に対して、ここまで議論したいろいろな成果物に関して、次回のリリース時に、どんな成果物が必要か、どこまで必要か、また次回リリースするときに期待されるものなどに関しては、われわれもいま検討しています。それと合わせて、今回の開発成果をみて、これまでのリリースプランを新たに更新することもお客さんと相談する必要があります。
石田:それでしたら、なんとか安心できるという感じですね。ところで、来週、お客さんのところへ、だれが行く予定でしょうか?
鈴木:来週は、とりあえず山田君と私で、一緒にいくつもりですが、よろしいでしょうか?
石田:それはいいと思います。お二人で準備してください。
それと、リリースノートができましたら、行く前に、私のところにも一部送ってください。
鈴木:わかりました。
石田:皆さん、ここまでがんばってもらって、どうもありがとうございました。それでは、今日のミーティングはここまでです。皆さんお疲れ様でした。

15.フレームワーク 16.コーディング標準

15.フレームワーク
会話の背景:
コーディングする前に、開発チーム全員にフレームワークとコーディング標準のことを話し、統一的なアプローチを全員に意識させることが必要である。
フレームワークとは、開発環境のフレームワークと実行システムのフレームワークの二つがある。本節ではMVCのStrutsまたORMのHibernateという二つの開発フレームワーク、それとJ2EEの実行システムのマルチレイヤーについて触れる。
登場人物:
近藤― SA
鈴木― PL
山田、田中―PG
会話:
鈴木:こんにちは。
いよいよコーディングに入ります。いつものように、コーディングと開発したシステムの質をあげるため、また生産性を高めるため、フレームワークを使います。今日は、このフレームワークの使い方および注意点に関して、チーム全員に認識してもらいたいと思います。
それでは、近藤さんに説明していただけます。近藤さん、お願いします。
近藤:そうですね。今回の開発ではわれわれは開発環境としてEclipseを使って、その上にMVCのStrutsフレームワーク、ORMのHibernateフレームワークを使います。また、開発されたシステムには、J2EEのマルチレイヤーアーキテクチャーを持つように設計していますので。その辺皆に議論をしてもらい、統一したアプローチで開発を行いたいですから、何か質問があるでしょうか?
田中:これまで、われわれはJSP/servlet/Beanで構成したシステムをいくつか開発しましたが、今回MVCのStrutsフレームワークと比べて、どのように違うでしょうか?
近藤:それはいい質問ですね。実はStrutsフレームワークでも、基本的にはJSP/Servlet/Beanによりシステムを開発するわけです。ただし、考えてみたら、ここまでの開発では、例えば、JSPからデータベースのアクセス、またJSPにもビジネスロジックを含んだことがたびたびあります。特に、JSP、Servelet、Bean各自の責任をはっきり強制的に分担させていませんから。
今回StrutsはActionという概念を導入し、servletクラスは直接書かずに、ビジネスの流れはActionで書くことにします。これで、JSPは画面ロジック、Actionはビジネスフロー、BeanはビジネスロジックというようにMVCのデザインパターンを強制的に実施させるため、一つのシステムを三つの側面に分割できると思います。
田中:なるほど。これは、例のMVCすなわちモデル、ビュー、コントローラーですね。
近藤:その通りです。それにより、今回の開発では、画面周りあるいは振る舞いのコーディングはほとんどJSPとActionを書きますが、データアクセスはBeanあるいはドメインクラスを書きます。
山田:ドメインクラスとは、ビジネスロジックもあり、データベースのアクセスもあり、ちょっと複雑みたいですね。
近藤:そうですね。ですから、今回われわれはORMのフレームワークHibernateを導入します。
山田:ORMでもHibernateでも初めて聞いたので、説明してもらえませんか?
近藤:もちろんです。
ORMとはObject Relational Mappingの省略で、名前のとおり、これはオブジェクトとリレーションナルのデータベースとのマッピングです。コーディングから見ると、ただのJDBCのラッパーに過ぎないとも言えます。
今回われわれが使おうとするHibernateツールはデータベースとオブジェクトの間をXMLにより、緊密に繋ぎますから、コーディングの立場から見ると、今度はビジネスロジックを書く時には、とにかくオブジェクトの世界でコーディングすればいい、データベースのスキーマにはあまり気にしなくてもいいです。
山田:それはいいですね。そうすると、テーブルからオブジェクトへのマッピングのコーディングを誰かにかいてもらうのでしょうか?
近藤:そのマッピングはHibernateがやってくれて、われわれはXMLだけを書けばいいと思います。それと、最近いろいろなツールが出てきますから、それらのツールを使えば、永続的なドメインクラスを自動生成したり、またデータベースが変更されるときにも連動できます。
山田:これは大変便利ですね。それならば、われわれのビジネスロジックを書く人は何を書くわけでしょう?
近藤:そうですね。一般論としては、この永続的なドメインクラスには、画面クラスや、コントローラークラスなどが直接アクセスしてはいけません。それで、ビジネスオブジェクトのクラスが登場します。実際的には、おそらくコントローラークラスと永続的なドメインクラス間にはビジネスロジックを含んだビジネスオブジェクトのクラスがあると思いますが、画面クラスと永続的なドメインクラスの間にもそれらを繋ぐためのビューオブジェクトのクラスがあると思います。
それこそ、できあがるシステムはJ2EEのマルチレイヤーのアーキテクチャーを持ちます。すなわち、プレゼンテーション層、ビジネスロジック層、データアクセス層になります。
山田:わかりました。そうしたら、早速書きましょう。
鈴木:そうですね。先ほど近藤さんが説明したフレームワークが二つあります。StrutsとHibernateです。皆さんにこれらのフレームワークを上手に使ってもらうため、今回のプロジェクトでは、わざわざもう一つ薄いレイヤーを用意しておきます。すなわち、StrutsとHibernateに対するスープークラス:kaiwaJSP,KaiwaAction,KaiwaActionForm,KaiwaViewClass,KaiwaBusinessClassなどを書いておきますから、皆のコーディングはこれらのスーパークラスから出発すればよいのです。
近藤:それと、各スーパークラスの使い方に関しても、例題のクラスを用意していますので、皆さん参考にしてください。
皆:どうもありがとうございます。
鈴木:それでは、今日のミーティングはここまでです。

16.コーディング標準
会話の背景:
前回はフレームワークについて述べたが、それとともに今回はコーディング標準に関して述べる。コーディング標準は各ベンダーが出している。例えばサンマイクロシステム社が提唱したJavaのコーディング標準などがある。また国際的な標準もいろいろある。しかし、それらの標準のほとんどは全晩的に論じているので、初心者には大変だし、レビューも大変だ。それで、各社は大抵自分の都合で、各自のガイドラインを持ち、要点だけを強調することが多い。
登場人物:
鈴木― PL
田中、山田、前田― PG
会話:
鈴木:おはようございます。
前回はフレームワークの話をしましたが、現在はコーディングに入ったところです。今回は新人に入ってもらうし、コーディング標準のことをもう一同繰り返す必要があるのではないかと思いますから、今日はこの辺りについて意見交換しながら話しましょう。
前田:新人の前田です。よろしくお願いします。
コーディング標準にかんしては、学校ではサンマイクロシステム社のjavaコーディング標準を勉強しました。しかし、実際的なコーディングはしていないため、いろいろと教えてください。
鈴木:それはよかったです。うちの会社もサンのJavaコーディング標準をベースにして、コーディングのガイドラインを作りました。今は会社の内部ウェブサイトに置いていますので、皆さんぜひこのガイドラインに従ってコーディングしてください。山田君、田中君、自分の経験をはなしてもらえます?
山田:そうですね。私も経験不足ですが、この二、三年でJavano仕事をやって、いくつか覚えただけです。
一番印象深いのは確か命名規則です。チームワークなので、勝手に名前を付けてはいけないことは勉強しました。まずは、パッケージ名とファイル名ですね。これは会社のるーるがあります。たとえば、すべてのプロジェクトのパッケージは必ずcom,clientcomanpy-name.project-nameのようになっているとか。
その後は、クラス名とメソッド名です。これまではいろいろな言語を勉強したので、いくつかの命名方法を混在していました。いまのガイドラインによると、Javaの場合は、いくつかの名詞や動詞の綴り(つづり)だけでもいいです。ただし、クラス名だと必ず大文字で始まり、属性とメソッド名葉必ず小文字ではじめていくことが必須です。例えば、クラス名はKaiwaClassで、メソッド名はnihonKaiwaMethodのようになります。それと、定数名の場合はキャピタルとアンダーラインで綴ることしか許しません。
前田:命名するときに、日本語を使ってはいけませんか?
鈴木:そうです、日本語を使ってはいけません。全てのコーディング命名規則としては、英数字だけが許されています。その理由は、コンパイルした後に実行システムへ行こうしたり、また別のツールと結合したりするときに、2バイトのコードが入ると予想外のエラーが発生する恐れがありますから。
田中:私が一番経験したのはコメントでした。
最初コーディングするときにはコメントを書く習慣はなかったのですが、それではだめだとチームリーダーから言われました。クラスのコメントにはこのクラスの目的あるいは振る舞いの明確な説明を書きます。その後、やはりコーディング日付、作者、バージョンなどを書きます。
メソッドのコメントには目的、引数、リターン値、例外などを書く必要があります。最近はStrutsを使うときに、ANTでconfigファイルを自動的更新するため、各Actionクラスに特別な情報をコメントとして書くことが必要になりました。これはケースバイケースですが、それでも守らないといけないですね。
鈴木:実はコーディングではJavaでも、.NETでも、原則的にあまり変わらないと思います。すなわち、コーディングがわかりやすく、他人でも読めること。
コーディングのスタイルでも言えますが、原則的にいうと、一つのクラスは20から30ぐらいのメソッドで、一つのメソッドには30行以下などのルールがあります。またコードの行はひとまとまりのパラグラフとなるような4,5行を連続させ、その間には空行を一行いれて、読むときは日本語や中国語の詩のように読めると本当にうれしいですね。
前田:そですか。なかなか面白いですね。
鈴木:もう一つは、コードはパブリック(public)とプライベートインターフェースをはっきり分けないといけない。ここまでのコードを読むと、大部分のコードはほとんどパブリックなインターフェースしかなかったようですが、それではいけませんよ。
やはり、いくらわかりやすくでも、よそと関係ないコードは見せてはいけないので、それらのコードはプライベートなインターフェースにしてください。言い換えると、いいコーディングとは、パブリックなインターフェースをできるだけ少なくなるように書かないといけません。
田中:それと、コードを”掃除”することも大事だと思います。
まず、コードを綺麗にすることです。コードなかの空白、空行、タブ、それとif-then文やwhile文の括弧などをガイドラインで指定したように書かないといけません。
リリースする前に、あるいは各段階では、適当に自分のコードをチェックして、もう要らないコードをよそにだしてしまうことはよくありませんから、自分で掃除しなければなりません。コードはわれわれの製品なので、いつも必要なコードだけを綺麗に出荷することを大事に心かける必要があります。
鈴木:最後なんですが、単体テストはもちろんのことですが、単体テストしなくても、本人が書いたコードの自己テストが必要です。たとえばクラスごとに、パブリックなインターフェースに対するテストメソッドをつけることを習慣にすれば有用だと思います。それでは、今日のミーティングはここまでですが、コーディングに関する議論は続けてください。

13.データベース設計 14.テストを計画する

13.データベース設計
会話の背景:
詳細設計のもう一つ重要な作業はデータベース設計である。
データベース設計の目的永続的なオブジェクトをどういう風にデータベースに格納したり、アクセスしたりするかを決定することである。そのため、データベースのスキーマ、あるいはテーブルおよび項目やタイプの定義、テーブル間の関係、テーブルの正義か、および検証ルールなどを検討しなければならない。
登場人物:
鈴木―PL
山田、田中―PG
会話:
鈴木:おはようございます。
今日はデータベースの設計について、これからの作業をどう展開するかを話したいです。
田中:現時点ではクラス設計が終わったところで、ここまで、われわれは大抵データベース設計をあとまわしにしましたが、今ではもう遅いのではないでしょうか?
鈴木:詳細設計ではクラス設計とデータベース設計両方とも不可欠な部分です。どちらを咲きにするかはシステムの性格によると思います。
一般的にいうと、もし帳票や入力、また照会が多いシステムならば、データベースの設計が先行したほうがいいかもしれません。一方、ビジネスロジックが複雑な場合はおそらくクラス設計を先にしたほうがいいと思います。実はどちらにしても、相互の関係があるので、ある程度くると、並行的にまた反復型に改定されて行くと思います。
田中:そうすると、今できたクラス設計の中のエンティティクラスをテープルの候補と考えればいいでしょうか?
鈴木:基本的にはそうです。ここでは、判断の条件はそのエンティティクラスが永続的なのもであるかどうか。それに基づいて論理データモデルが設計できます。言い換えると、一つの永続的なエンティティクラスを一つのテーブルに対応させます。
山田:それで、クラスの属性とテーブルの項目およびそのタイプをどうすればいいでしょうか?
鈴木:われわらが設計したクラスはオブジェクトの世界で、データベースはリレーションナルの世界なので、その間をまったく同じ用にマッピングするわけではありません。たとえば、Javaでは、Stringというタイプがありますが、データベースに対応すると、そのタイプはおそらくCharまたVarCharになると思います。
また、クラスの一部の属性は構成できる属性であることがあります。それらはデータベースに反映しなくてもいいです。例えば、年齢というものが生年月日から構成できます。これはクラス設計上でおそらくビジネスからの理由でこの属性を持つ必要があるが、それをデータベースにもわざわざ項目として作る必要はほとんどありません。
山田:そうですか。
それと、クラスの関係、たとえば汎化(はんか)関係や1対mまたm対nの関係などをどうすればよろしいでしょうか
鈴木:それはリレーショナルデータベースなので、主キーの候補を考えないといけない。それを考えると、たとえば、汎化関係の場合は、同じ主キーを持つ場合は、汎化関係にあるクラスはスーパークラスとサブクラスがあるが、サブクラスの属性をスーパークラスの属性とあわせて一つのテーブルの項目にすることもあるし、また別々のテーブルにする可能性もあります。
また、1対mの関係を持つクラスに対しては、大抵普通のテーブルで設計すればいいでしょう。M対nの場合はほとんど関連付けための一つテーブルを追加したほうがいいと思います。とにかく、関係を反映するため、必要に応じて新たな主キーや外部キーを作ることはたびたびあります。
山田:そうですか。
鈴木:それと、今回設計するシステムは外部システムからデータを読み出すことがあります。あれは、外部システムのテーブルより落としてもらうものですから、直接使うといろいろな不便があるかもしれません。その時には、ストアードプロシージャーによりビューを作ることが必要になります。これらのビューの設計も今回データベースの一部になると思います。
田中:わかりました。ビューの設計もちゃんとやりますから。ところで、最近ORMという言葉をよく耳にしますが、あれもデータベース設計にも関係あるのでしょうか?7
鈴木:ORMとはObject-Relational Mappingの略で、これはオブジェクト世界とリレーショナル世界とうまくマッピングすることで、コーディングに生産性をあげる方法論とツールです。本来はプログラミングと直接関連していますが、データベースの設計にはあまり関係ありません。といっても、いまのORMツールはクラスからテーブルへ、またテーブルからクラスへの連動ができていますので、われわれが設計したデータベースがある程度定まってから、ORMツールを導入すれば、これからの微調整やメンテナンスには役立つと思います。
山田:最後に、今回の成果物はどうなるでしょうか?
鈴木:今回のデータベース設計には、以下のことを念頭においてほしいです。
まずは、もちろんテーブルのスキーマです。そのスキーマとはテーブルの各項目の名前、タイプ、サイズ、主キー、外部キー、また空にできるかどうかなどを記述すべきです。
テーブル間の関係はツールを使って、ER図を書く必要があります。
また、もし画面ごとに、入力のために検証することがある場合は、これらはほとんどテーブルの項目と対応していますので、ぜひその検証ルールを記述してください。
最後の最後、まだ早いかもしれませんが、テスティングのことを考えると、サンプルデータを早めに用意したほうがいいと思います。大抵(たいてい)サンプルデータを準備するときには、データベースの定義の正しさが検証され、矛盾などを検出することもできると思いますから。
皆:わかりました。
鈴木:そうでしたら、さっき言った成果物をゴールとして作業をお願いします。今日のミーティングはここまで終わらせましょう。皆さん、ご苦労様でした。

14.テストを計画する
会話の背景:
詳細設計が終わると、テストを計画することができる。テストとは、単体テスト、機能テストと統合テスト、またパフォーマンステストなどがある。計画段階では、テストの範囲、リポートの項目、およびテストの期間と要因などが決まる。
登場人物:
石田― PM
鈴木― PL
山田、田中― PG
会話:
石田:こんにちは。
さて、詳細設計がそろそろ終わり、これかコーディングに入りますから、この二つのフェーズをはさんで、テスト計画をするため、皆さんと相談しよう。
田中:われわれは、普段はコーディングが終わってからテストしますので、現時点で計画するのは、早いのではないでしょうか?
鈴木:そうですね。これまではそうでしたが、これからわれわれのチームはテストを強化したいので、コーディングする前に計画したほうがいいと思います。ここでは、テスト計画としては、具体的にいうと、テストの種類、テストの内容と範囲、またテストリポートの項目などについて議論してください。この計画ができたら、コーディングしながらテストも早めに実施できるので、開発の質を高めることを期待しています。
石田:その通りです。
テストとは、単体テスト、機能テストと統合テスト、またパフォーマンステストなどあります。今日はそれぞれに関して計画してみましょう。
鈴木:それでは、まず最初はもちろん単体テストです。
単体テストはホワイトボックスのテストで、基本的には各プログラマーにやってもらいます。自分が開発したものを、クラス単位で、ちゃんと仕様通り動いているかを確信しなければなりません。
単体テストの内容は、原則としては、パブリックなインターフェースを全部テストする必要があります。
山田:テストの内容はパブリックなインタフェースとおっしゃいましたが、何か注意点があるでしょうか?
鈴木:そうですね。単体テストを計画するときに、正常系はもちろん考えないといけませんが、異常系のテストはもっと大事だと思います。
例えば、パスワードを英数字として定義しましたが、もし変な文字を入力したら、どうなるか?また英文字を入力するときには、定義以外の文字、例えば、シングルクォーテーション(「’」)を入力したらどうなるか、いろいろテストケースにいれる必要があります。
山田:単体テストには、今回もJunitを使いますか?
鈴木:そうです。今回もJunitを使います。その理由は、Junitを使うと、テストが自動化ができますから。最初書く時には時間がかかりますが、一旦書いたら、何回もテストできますから。
また、単体テストでも、その中でエンティティクラスのテスト、画面クラスのテスト、ビジネスフロークラスの側面があります。ここまでの経験ではJunitはドメインクラスには一番適切ですが、ウェブ画面のテストはHttpUnitなどのツールを使ったほうがいいと思います。最後にコントロールのようなActionクラスにはStrutsTestCaseを使ってみてもらいます。
田中:機能テストと統合テストはどうなるでしょうか?
石田:機能テストと統合テストは基本的にはブラックボックスなので、ユースケースをベースにして、各関連画面をはじめ、ビジネスロジックおよびデータベースの結果を比べながら、テストを行うことを想定しています。
そのため、テスト要員はいまからテストプランを書く必要があります。原則としては、単体テストと同じように、正常系と異常系のケースをいくつか用意しなければなりません。また、今回はウェブシステムなので、ウェブ上で同時実行が相当あると思います。そのため一部の機能に対して同時実行のテストケースも計画しておいてください。
鈴木:それと、今回のパフォーマンステストはどうでしょうか?
石田:パフォーマンステストはウェブシステムにとって大事です。通常、開発するときには、プログラマーが自分のマシン上でウェブサーバーやデータベースも置いていますので、パフォーマンスの問題は気にしないと思います。しかし、実際のウェブサーバーに入れると、例えばISに本番のマシンを置くと、状況がぜんぜん違うことが多いです。それこそ、ISPの本番のマシン上に置いたシステムに対してパフォーマンステストが必要だと思います。パフォーマンステストは特定のツールを使って、出来上がったシステムに対して、同時に何百何千回のアクセスをするようにしミューレーションします。最近のパフォーマンステストツールは、仮のサーバー上でもちろんテストできるし、導入した後の本番のサイトでも、テストすることができると思います。
鈴木:それはわかりました。
ただし、前回の経験によると、ちゃんとテストするには、時間と要員がかかるので、プロジェクト管理の面では、サポートしていただきたいです。
石田:そうですね。今回は、単体テストのため、各プログラマーにはコーディング時間を通常の1.5倍に延長しようかと考えます。機能テストと統合テストは、コーディングをしながらやりますので、できれば、少なくとも一人の専業テスターを用意します。パフォーマンステストは大抵コーディングが終わる時点なので、その時点になると、プログラマーから一人か二人をまた追加して、やってもらいたいですけど。
鈴木:それならばいいと思います。
石田:それでは、今日のテスト計画に関するミーティングは終了します。皆さん、お願いします。
皆:よろしくお願いします。

11.シーケンス図を書く 12.状態図を書く

11.シーケンス図を書く
会話の背景:
システムモデリングには、静的なモデリングと動的なモデリングがある。静的なモデリングがある。静的なモデリングがクラスに重点を置くというなら、動的なモデリングはオブジェクトに注目している。今回と次回は動的あるいはダイナミック的なモデリングについて話す。動的なモデリングはいくつかあるが、よく使われているのは、シーケンス図と状態図である。どちらでも静的なクラスに基づいて設計する。シーケンス図の特徴は、オブジェクト間(かん)の相互動作を時系列で表現することである。
登場人物:
近藤― SA
鈴木― PL
山田、田中― PG
会話:
鈴木こんばんは。
先々週からはクラス図を書いてきました。これは静的なモデリングと言われます。今週からは動的なモデリングをします。作業としては、シーケンス図と状態図を書く予定です。今日は、まず、シーケンス図に関して、近藤さんに説明してもらいましょう。近藤さん、お願いします。
近藤:そうですね。ここまで書いてもらったクラス図では、主にオブジェクトのテンプレートとなるクラスの名前、属性、および操作を定義し、その上各クラスの関係付けも記述しておきます。それに対して、システムが実行するときに、システムの制御の流れがどうなるか?各オブジェクトがどう動くか?お互いにどう交信(こうしん)しながら機能を果たすか?また各オブジェクトが自分のライフサイクルでどう変化するか?などを記述することを動的なモデリングと言います。
田中:すみませんけど、動的なモデリングって、具体的に言うと、いくつかの種類がありますか?それぞれの特徴および適応性はどうでしょうか?
近藤:そうですね。いろいろありますが、よく使われてるのは、コラボレーション図(collaboration diagram)、シーケンス図(sequence diagram)、状態図(state diagram)、それとアクティビティ図(activity diagram)があります。
コラボレーション図は各オブジェクトがイベントにより交信することを重視したもので、時間には関係なさそうな振る舞いを表現するにはいいと思います。
それに対して、シーケンス図は関係オブジェクト間の時間序列(じょれつ)により交信することを表現するので、時系列にかかわる機能には表現しやすいです。
田中:もしかしたら、アクティビティ図と状態図もオブジェクト間の振る舞いを表現するのでしょうか。
近藤:それらはちょっと違いがあります。
アクティビティ図はシステムの制御の流れは表示しやすいと思います。むかのフローチャートやデータフロー図から変身してきたと思います。ここでは流れの主体はオブジェクトになっています。状態図はオブジェクト間の関係ではなく、ある特定のオブジェクトに対して、そのライフサイクルの中で状態の変化を表現します。もちろん、その状態の変化とともに、イベントが発生しますから、それも一緒に記述します。
田中:なるほど。大体わかりました。われわれも今回の四種類の図を書かなければなりませんか?
鈴木:本来はそうすべきですが、しかしプロジェクトによりお客様の要求次第でまちまちですから。今回はとにかくシーケンス図と状態図だけを書けばいいことになりました。
田中:そうですか。そうしたら、シーケンス図に関して今回の作業ではどう書けばいいでしょうか。
近藤:この前も言いましたが、シーケンス図にはハイレベルとローレベルの書き方があります。今回の開発はこのシステムがそんなに大きくないので、ローレベルの書き方を薦めたいです。
田中:ローレベルの書き方って、どんな意味でしょうか?
近藤:ローレベルの書き方とは、コーディングと緊密に関係した方法です。具体的にいうと、ここまで設計したクラスとこれから書こうとするJSPやJavaの名称や操作などを直接使いながら書きます。たとえば、お客さんが見積記入という振る舞いを記述して見ると、NewQuotationJSP,NewQuotationAction,Quotation,Approvalなどのクラスがある。その場合、これらのクラスのオブジェクトあいだの交信を時系列で書けばいいと思います。具体的には、サンプルも書いておきますから、参考にしてください。
田中:どうもありがとうございます。
山田:それと、シーケンス図に対して何か特徴や注意点などがあるでしょうか?
近藤:そうですね。まずは、今われわれはローレベルで書いていますので、大抵(たいてい)一つのセッションには一つのシーケンス図があります。そうすると、シーケンス図を読むと、コーディングがすぐできるような状態になります。逆にいうと、コーディングがあれば、シーケンス図により、検証することもできます。
山田:それは大変助かります。
近藤:それと、シーケンス図には、細かくいうと、オブジェクト間でメッセージ通信するときに、条件をつけることがよくありますから、条件を書いたほうがいいとおもいます。
二番目は、関係したオブジェクトが流れのあいだに生成されたり(new,create)、消滅されたり(destroy,delete)、自己交信する(self)こともよくありますので、UMLの記号を正しく使ってちゃんと表示してほしいです。
山田:ところで、シーケンス図が、並列プロセスも表現できるでしょうか?
近藤:もちろんです。シーケンス図で並列プロセスを表示するため、頭が半分しかない矢印を使って非同期メッセージを送信するように表現できます。
一般的にいうと、シーケンス図では、あるオブジェクトが相手のオブジェクトに送信し、相手のオブジェクトが処理を終えた後、次の操作へ進む。これにより、時系列を守ります。図を書くときには、こんな送信は普通の矢印を使います。
しかし、並列プロセスあるいは非同期の場合は、非同期メッセージを送信した後、呼び出し側をブロックしませんので、自身の処理を継続して実行できます。というのは受信側オブジェクトの処理完了を待たずに、すぐ次の動作を続けます。
山田:わかりました。
鈴木:それでは、具体的にはまだいろいろがあると思いますが、書きながらまた議論してきただければ勉強になると思います。今日のミーティングはここまで終わらせてもらいます。皆明日から早速書いてもらいましょう。
もう遅くなりましたので、近藤さん、皆さん、お疲れ様でした。
皆:お疲れ様。

12.状態図を書く
会話の背景:
前回はシーケンス図の書き方などを話した。動的なモデリングをするため、シーケンス図とともに、多くの場合、状態図も書く。
シーケンス図にはほとんどのクラスが登場するが、状態図は一部のクラスの処理が状態に依存して複雑な処理になる場合のみ、必要なるいは有効である。それ以外の場合は必ずしも書く必要はない。
登場人物:
近藤― システムアーキテクト
鈴木― PL
山田、田中― PG
会話:
鈴木:おはようございます。
このところ、シーケンス図を書くたびに、その中の一部のオブジェクトに対して状態変化に関する議論がたびたび出てきました。今日は時間を取って、これらの状態変化について、UMLの状態図をどうやって取り込むかを議論してほしいです。
山田:そうですね。
われわれは先日、問い合わせ記入、商社への見積、顧客注文、販売店への注文、納品管理などのシーケンス図を書きました。ただし、書いているうちに、いくつかのシーケンス図間(かん)の関連情報をどう反映するか、迷っていました。
例えば、顧客注文を照会するときには、ここまでの見積状況や、販売店からの返事などをひきださなければなりませんから、なにかよい方法がないかなと感じました。
近藤:なるほど。それこそ、確かにわれわれはこの車両販売管理システム中の取引というオブジェクトに注目しなければなりません。ここで、取引とは、最初の顧客の問い合わせの記録だけではなく、見積や注文、納品、最後の会計まで、状態が変わっていくように表現しなければなりません。これを状態図で分析設計すれば、問題が解決できると思います。
山田:そうですか。ということは、取引オブジェクトに、問い合わせ中、見積中、販売店注文中、納品済み、請求済みなどの状態を取り込めば、いいわけでしょうか?
近藤:どうです。
一つの取引は、最初の問い合わせから、最後の納品また会計までの状態遷移により、販売のビジネスを進めていくことを記述できます。
また、各状態に対して、状態遷移の条件やイベントがあり、特定の条件を満たせば、または、あるイベント発生したら、状態Aから状態Bへ遷移します。また状態遷移の後はほとんどの場合アクションが発生します。
田中:すみませんけど、状態遷移の条件と状態遷移あとのアクションと言われましたが、もつちょっと詳しく説明していただけるでしょうか?
近藤:はい。先の取引の例をとってみてみましょう。
ある特定の取引に対し、顧客が注文を確認したあとに、システムが特定の条件を確認したうえで販売店へ正式注文します。そうすると、取引は注文中という状態を持っています。この状態を変更すると、こちらのシステムが販売店に注文することになります。
その場合は、この状態遷移の条件としては、確かに顧客の確認だけではなく、たとえば代金の30%がこのシステムにはいらないといけないことは、状態遷移の条件ともかんがえられます。
また、一旦この頭金の条件を満たすと、システムとしては、直ちに特定の販売店に注文するアクションが発生しなければなりません。それは、今回顧客注文の状態遷移のアクションともいえますね。
田中:それを聞いたら、わかってくるようですが、取引にはいくつかの状態があります。しかし、もし細かく考えると、注文という状態の中にも入れ子の状態があるようですけど。
近藤:その通りです。オブジェクトの状態は階層化することができますから、言い換えると、ある状態のなかで、また入れ子状態を持つことがよく発生します。これらの階層化された状態をUMLで記述することもできます。
入れ子状態だけではなく、並列状態もあります。ようするに、状態とは、単独的なものだけではなく、並列した状態を同時に処理することもたびたび発生します。そのときは、二つの状態の「And」また「Or」の論理演算により、次の状態へ遷移するかどうかが決まるわけです。
例えば、ローンで自動車を買うときに、顧客からの頭金により注文状態と、信販会社からの審査結果状態は両方がOKだったら、次の販売店注文状態へ行きます(これは「AND]論理)。ところが、その二つ状態のいずれも成り立たないと、結局、拒否される状態へ遷移します(これは「OR」論理)。
山田:それはわかりやすい例ですね。
ところで、今回の車両販売管理システムでは、どんなオブジェクトの状態を記述する必要があるでしょうか?
鈴木:一般的にいうと、一つのシステムには状態を持つオブジェクトはほんの一部しかないので、例えば、われわれの今回のシステムにはおそらく取引オブジェクトと注文オブジェクトには状態があると思います。
具体的には、皆に考えてもらいます。大抵状態が必要とするオブジェクトは特定の属性をもち、これたの属性の変化範囲は有限ですが、さらに離散的な値に限定されていることが多いです。
近藤:そうですね。
要求定義により、一部オブジェクトが持っている属性が連続値になっているが、値として状態を持つこともあります。そのときには、連続値を区間で区切った仮想的な離散地へ変換することが必要だと思います。
山田:そうですか。よく説明していただき、どうもありがとうございました。
鈴木:それなら、そのあとは実践ですね。皆さんにシステムの要求を考察してもらい、状態のあるオブジェクトを洗い出して、その状態を記述してもらいます。皆さん、よろしくお願いします。
皆:それでは、失礼します。

2017年4月19日星期三

9.帳票設計と作成 10.クラス図を書く

9.帳票設計と作成
会話の背景:
帳票の設計と作成は、多くのソフトウェア工学の教科書ではあまりろんじられていない。現実では、特に日本の開発現場では、帳票の設計と作成に関する工数が大きく影響し、苦労することも多い。
帳票の設計と作成の重点は現場で使えるものとして、その実用性と便利さにある。そのため、現在すでに使っている手書き帳票や、システムの画面などをよく調べ、その上で設計した帳票サンプルを使って、早めにユーザーと調整することが大事である。
登場人物:
鈴木― PL
山田、田中― PG
会話:
鈴木:おはようございます。
前回の画面設計の検討に続いて、今日のミーティングでは帳票設計と作成の方(ほう)も本格的な検討に入りたいと思います。
山田:われわれが今回作る販売システムは、この前聞いた話では、これから管理を電子化し、”ペーパーレス”が目的と理解していますが、紙ベースの帳票はまだ必要でしょうか?
鈴木:そうですね。最近のメディアでは、”ペーパレス”とよく言われていますが、実はいくら電子化しても、実際には紙の使用量が増えていることが報告されています。少なくても、われわれのこのシステムでは、現場で今、使っている帳票のほとんどを出力することが必要になりまる。
具体的にいうと、領収書、請求書、注文書、納品書などはフォーマット通りにきちんときれいに出力できないといけないでしょう。このような帳票設計と作成に関する作業が全体の工数には大きく影響しますし、苦労することも多いと思います。
山田:そうですか。それでしたら、われわれがどうしたらいいでしょうか?
鈴木:まずは、皆にユーザーの現場で今使われている帳票のサンプルを集めるからはじめてもらいたいです。業務上(じょう)では、紙ベースの領収書、請求書、注文書、納品書などがあると思います。また、管理の面から見ると、売り上げの集計や販売実績の一覧などの管理系の帳票も紙への出力が必要なので、それらのサンプルもほしいですね。
山田:私が思うのは、サンプルを集めたら、一覧を作成し、重要度を付けます。その上で、各種類の帳票に関して、今回はそのまま出力するか?いらなくなるか?修正があるか?などを記述した上、ユーザーともう一度打ち合わせて進めて行くというのは、どうでしょうか?
鈴木:そうです。その通りですね。
それと、更に、各種類の帳票がどこのユースケースとつながり、またどこで出力するかなども記述しなければなりません。
田中:画面上での照会などの結果も出力して、帳票の一部として取り扱いますか?
鈴木:そうです。ただし、画面上で表現すると、画面おサイズの問題があり、またスクロールのこともあり、そのまま出力するとまずいかもしれません。やはり各出力に必要な画面に対して、ちゃんと帳票を設計しておいて、特別な工夫が必要だと思います。
田中:わかりました。
それと、出力のフォーマットはなんでしょうか?
鈴木:今回のお客さんがオープンソースソフトウェアに興味があり、PDFの出力であればいいといわれましたので、基本的にはPDFで出力します。
ただし、一部の出力はExcelになるケースもあると聞きましたので、これは注意を払って、慎重に調査してから対応しなければなりません。この件に関しては山田君にお願いしたいのですけど、どうでしょうか?
山田:わかりました。調査します。ところで、出力のためのデータに関しては、今データベース設計もできていないため、どうすればいいでしょうか?
鈴木:そうですね。帳票設計と作成は実は長期的な作業です。まずは、われわれが必要な帳票などを設計しておきましょう。この設計はこれからのデータベース設計の参考にもなりますから。本番の帳票作成は、コーディングの一部として作業します。勿論その時も帳票設計の微調整があると思います。
山田:そうなると、時間がかかりますね。帳票設計や作成にかんするツールはありますか?
鈴木:帳票設計や作成に関するツールがたくさんはないですが、調べればかならずあると思います。たとえば、Jreportなど。とくにPDF出力に関しては、いくつか見たことの記憶があるので、田中君、調べてもらえます?
田中:はい、調べてみます。
鈴木:帳票設計や作成には、ツールがあっても工数がかかることに注意しなければなりません。大抵帳票設計がいくら綺麗にできても、実際的なデータを入れて出力しないと結果はわかりません。効果がぜんぜん違うことがしばしばありますから。そのため、やはり空の帳票だけでテストしてはいけません。必ず実際の、あるいは、現場で使っているデータにちがい数字によりテストすることが必要です。
そうしたら、山田君にはユーザーの帳票を集めて、さらにEXCELフォーマットの出力可能性についても調べてもらいます。田中君は帳票設計と作成ツール、まずはPDFに関するツールを調査してください。よろしくお願いします。それらができたら、われわれは再びミーティングを開いて、帳票の詳細設計と作成作業に関して議論しましょう。それでは、今日の会議はここまでです。みなさん、お疲れ様でした。
皆:お疲れ様でした。

10.クラス図を書く
会話の背景:
ここにきて、やっと詳細設計に入る。
オブジェクト指向技術をベースにした開発する場合は、クラス図は詳細設計のベースとして位置づけられる。クラス図では、モデリング標準のUMLに従って、クラスおよびそれらの関係を表現し、各クラスの主な属性や操作などを記述する。
登場人物:
近藤―SA
鈴木―PL
山田、田中―PG
会話:
鈴木:こんにちは。今週から詳細設計に入ります。予定としてはクラス図、シーケンス図、状態図、それとデータベース設計を中心に作業してほしいです。今日は近藤さんにクラス図の作成方法などを説明してもらいます。それでは、近藤さん、よろしくお願いします。
近藤:承知しました。ここ数年前から、オブジェクト指向やUMLなどはすでに分析設計の常識になってきました。説明するため、まずUMLについてちょっと触れたいです。UMLとはUnified Modeling Languageの略称で、言い換えると統一モデリング言語です。
山田:そすると、UMLはすでに国際標準になっているわけですか?
近藤:そう言っても間違えないと思います。20世紀末の90年代にはたくさんのモデリング提案が出まして、その後Booch,RumbaughとJacobsonの三人がその揃って、統合的なUMLを提案が出まして、その後Booch、RumbaughとJacobsonの三人が揃って、統合的なUMLを提案した。この提案はOMGが1997に発表しました。いま、UMLは単に設計モデリングだけではなく、プロセスの定義言語、テストのフレームワークなどさまざまな分野へ展開しています。
田中:私もこの前ひとつのUMLコースを勉強しましたが、UMLとは、単に設計図を書く記号にすぎないと感じましたけど。
近藤:UMLはもちろん設計図を書く記号ですが、しかし設計の意図を正しく、正確に伝えるため、やはりこの記号の後ろにあるオブジェクト指向技術をマスタ-しなければなりません。
田中:これはクラスとオブジェクトのことを指しますか?
近藤:そうです。
本質的なのはオブジェクト指向の考え方です。オブジェクトというのは、現実的なものをコンピューター世界へ反映させた表現です。例えば、現実には車両があり、われわれのシステムではCarというオブジェクトで表現します。また、車両販売管理の現場では見積があり、システムではそれに対応したQuotationオブジェクトが存在します。
山田:それならば、このQuotationオブジェクトは現場での見積もり情報の集まりでしょうか?
近藤:そうともいえますが、それは、オブジェクトのある一つの側面です。オブジェクトとはデータを持つだけではなく、振る舞いも持ちます。データと振る舞いを統合することはオブジェクトの特徴ですね。
山田:なるほど。今回のクラス図はデータと振る舞いのどちらを表現するのでしょうか?
近藤:UMLでモデリングするには大きくわけると二種類のモデリングがあります。すなわち、静的なあるいはStaticなモデリングと動的なあるいはDynamicなモデリングがあります。今日話したいクラス図は静的なモデリングの一種です。クラス図は主にクラスの名前、属性、および操作を定義し、そのクラス間の関係付けを記述します。
田中:クラスの関係は複雑でしょうか?
近藤:そうでもありません。クラスの関係は大きく分類すると、継承関係、集約関係、それと関連関係という三種類があると思います。
継承関係とは基本的には同じタイプのものに対して、汎化性を抽出し、スーパークラスに定義します。特殊性はサブクラスになり、スーパークラスの持っている属性と操作を継承しながら、特別な属性や操作を記述します。
田中:それで、集約関係と関連関係の区別はなんでしょうか?
近藤:まず、関連関係とは、単にオブジェクトの関係をクラスレベルで表現したのもです。例えば、PersonというクラスとCarというクラスとの間には、「運転する」という関係があります。集約関係は関連関係の特殊なものともいえます。詳しく言うと、部品を表すクラスと、それを用(もち)いて組み立てられるクラスとの関係です。集約関係の特徴は、部品側オブジェクトが組み立て側オブジェクトに依存することです。
鈴木:例をあげると、自動車(car)というクラスがあって、一般的には自動車ですが、日産社製自動車(NissanCar)とToyota社製自動車はそれぞれ自動車(Car)継承関係を持ちます。自動車クラスが見積クラスや注文クラスとは関係を持っています。それと、自動車とタイヤクラスは関連関係ともいえますが、依存関係がありそうなので、集約関係を持つことも考えいられます。このような考えはよろしいでしょうか?
近藤:なかなかいい例ですね。
分析の初期には、一つは継承関係の定義を慎重に使ったほうがいいと思います。なんでもかんでも継承関係を付けることはいけませんね。また深い継承関係もさけてくささい。二つ目は関連関係が集約関係かなどを悩む必要はありません。もしはっきりわからなければ、とりあえず関連関係でもいいですから。属性や操作を定義しながらわかってくると思います。
最後に言いたいことは、クラス図を書くときには、システムが大きすぎると一枚の紙で書き切れないこともよくありますから、クラスをグルーピングすることが必要です。
われわれが今回開発しようとする車両販売管理システムの場合は、いまのところのユースケースやコンセプト図を読むと、大体60個以上のクラスがあると思います。そうすると、おそらく三つまたは四つぐらいのグループに分割すればいいと思います。
鈴木:そうですね。確かにグルーピングすることが必要ですね。わたしのイメージでは、例えば車両や部品などのクラスは品物のグループで、お客さん、メーカー、商社、営業マンなどは組織のグループになると思います。最後は、請求書、納品書、注文書などのクラスはまた一つのドキュメントグループになるかもしれません。
田中:わかりました。
鈴木:それでは、今日のミーティングはここまでです。近藤さん、どうもありがとうございました。皆さん、ありがとうございました。
皆:ありがとうございました。

7.用語辞書 8.画面設計

7.用語辞書
会話の背景:
システム分析段階では、用語辞書の作成を大事にしなければならない。
ユースケースやコンセプト図または詳細設計時のクラス図などもこの辞書で定義される用語に基づいて作成する必要がある。
用語辞書のライフサイクルはプロジェクトまたはシステムと同じであり、用語辞書をシステム分析からメンテナンスまで、ずっと維持する必要がある。また、すべてのプロジェクト参加者は、必要に応じて用語辞書を参照しなければならない。そうすることにより、コミュニケーション上(じょう)で起こる相互理解の不足や誤解を回避(かいひ)することができる。
登場人物:
近藤― システムアーキテクト
鈴木― PL
山田、田中―PG
会話:
鈴木:こんばんは。今日の昼には時間がなかったため、午後のミーティングはいまからしますが、よろしくお願いします。
そろそろユースケースの作業が終わり、前回議論していたコンテキスト図やコンセプト図なども作成しています。今日は近藤さんに用語辞書のことを皆さんに説明してもらいたいと思います。
田中:われわれも辞書を作るのですか?
近藤:そうです。ここでの用語辞書と言うのは、われわれがこのシステムを開発するために必要な辞書のことです。
田中:それにはなにを載せるのでしょうか?
近藤:基本的には、われわれがいまから使う言葉、名詞や動詞でも、用語辞書に入れてもらいます。
田中:その辞書の目的は?
近藤:そうですね。今、われわれは分析をしていますが、これから詳細設計に入り、その後はコーディングをします。そのときクラスを定義したり、メソッドを定義したりしますから、用語をちゃんと定義しないと、今話していることが、これから開発するシステムと整合性が取れなくなる恐れもあると思います。
田中:そうすると、各項目には、どんなものがありますか?
近藤:これははっきりとルールはないですが、われわれの経験だと、ひとつの項目には名前、英語名、意味・記述、連語、用例などが必要と思います。
鈴木:例をあげていただけるでしょうか?
近藤:いいです。
たとえば、見積という項目を例として、以下のようになると思います。
名前:見積
別名:見積もり
英語名:Quotation
意味.記述:お客様が注文する前に、品物の値段や品番などをまず調べる。そのときの問い合わせは見積と定義する。
連語:見積依頼、見積書作成、見積情報の照会など。
用例:お客様が見積を依頼する。
山田:それはわかりやすいですね。これだと開発するときにはみんなで、同じ言葉を使うことができます。
近藤:用語辞書は開発するときに使うだけではなく、メンテナンス時にも使います。こんな辞書がないと、メンテナンスの人は大変ですから。
山田:そうすると、この用語辞書のライフスタイルはプロジェクトまたはシステムとおなじになりますね。
近藤:そうです。
全てのプロジェクト参加者は用語辞書を参照しますから、システム分析からメンテナンスまで、用語辞書をずっと維持する必要があります。
鈴木:それはいいですけど、しかし、だれが責任を持ってこの辞書を作るか、誰が責任を持ってこの辞書を維持いていくかが問題ではないかと思いますけど。
近藤:その通りです。用語辞書に関しては、まず作成また編集の責任者が重要です。というのは、用語はシステムの各側面から出てくるので、できるだけ、みんなから集める必要があります。その集める方法を考えなければなりません。
鈴木:そうですね。用語辞書の配布(はいふ)も問題になると思います。これまでのやり方だと、紙に印刷して開発チームメンバーに配ることはできます。しかし、特に特に分析設計段階では用語辞書もよく変更されますので、いちいち配布すると、紙も無駄だし、皆に混乱を生じる恐れもあります。
近藤:最近、ウエブの方法で用語辞書を作ったり管理したりする方法が普及して来ました。というのは、用語辞書のサイトを立ち上げれば、皆が追加することができます。またどこでもいつでも参照することもできます。いかがでしょうか?
鈴木:それはいいと思います。
山田:最近WIKIというものを見ました。あれを使えば、チームメンバーが自由に追加したり、参照したりすることもできます。できれば、適当なWIKIエンジンを使って、用語自称を作ったらどうでしょうか?
鈴木:それはいい考えかもしれませんね。早速参考にして作ってみましょう。
今日はここまでにしましょう、近藤さん、どうもありがとうございました。皆さん、どうもありがとう。
皆:どうもありがとうございました。

8.画面設計
会話の背景:
詳細設計に入る前に、最後の作業として画面設計と帳票設計がある。
ここでいう画面設計とは画面の衣装設計ではなく、システムとしての完成予想図をユーザーに伝えるために設計のことである。また、ウエブ系のシステムの画面設計は従来のクライアント・サーバー系と相当違いがあるので、十分気をつけなければならない。
登場人物:
石田― プロジェクトマネージャー
鈴木― PL
山田、田中― PG
会話:
石田:こんにちは。
今週までに、ユースケースをはじめ、用語辞書までできあがりましたので、いわゆる要求分析段階のドキュメントはほとんどできました。今週からは画面設計に入りたいのですが。
山田:画面設計とは、先日鈴木さんなどが画面のレイアウトなどをやっていたことを時々(ときどき)みましたが、それのことですか?
鈴木:ええ、それは画面設計ともいえますが、少し、違います。私が先週からよその意匠設計専門の方と打ち合わせとしたりして、今回のシステムの全て画面のレイアウトやアイコン、また会社ロゴなどは大体決まりました。
石田さんが言った画面設計とは、おそらくわれわれのシステムの全部の画面作成だと思います。そうでしょう、石田さん?
石田:その通りです。
今日皆を集めて、画面設計をやってもらうことは、われわれのシステムの完成予想図を示すためのものです。もっと具体的に言うと、今回はウエブシステムなので、HTMLですべてのデモができる画面を作り出すことです。
山田:HTMLなら簡単だとおもいますので、大丈夫だと思います。
鈴木:そんなに簡単とは思わないのですけど。今回皆に作ってもらうHTML画面はシステムの紙芝居のように動かないといけないという要求があります。とういうのは、各画面では、たとえば特定のリンクを押すと、指定した画面へ遷移することが必要です。
田中:それは大変ですね。
鈴木:そうですけど、いわゆる紙芝居のようなものなので、たとえば10行のリストがあり、リストの各行には追加、削除というボタンがあるという場合に、設計したHTML画面中の各行に追加と削除ボタンをつけますが、おそらくただ一行だけ追加ボタンが有効で、また別のある行だけでは削除ボタンを有効にしているかもしれません。全ての行にすべてのボタンを有効にする必要はありません。
田中:なるほど。しかし、それでも工数が必要ですね。
石田:そうですが、やはりやらないといけないと思います。
なぜかとういうと、まずは、われわれここまでユースケースなどをたくさん書きました。これらはユーザーさんのIT部門の方にチェックしていただきますが、普通のエンドユーザーには、それだけだと、ちゃんと理解するのに無理があります。それで、このシステムの完成予想図として、動いているようなものを見せないといけない。エンドユーザーに、開発できたらシステムはこのようなものだ、といいたい訳ですから。
鈴木:これには、相当的な工数がかかりますが、むだとは思いません。われわれは今回の実際的なシステムでは、画面の部分はJSPで書きますので、HTMLで書いた画面設計のファイルを徐々にJSPへ作り直していけばいいと思いますから。
今の画面のレイアウトやアイコン、また会社ロゴなどができましたので、サンプルとして皆に配布します。皆がこれをベースにして、各自のユースケースに基づいて作ってもらいたいです。
山田:ユースケースだけだと、画面と機能のつながりが不明なことがよくありますが、どうすればいいでしょうか?
鈴木:これはいい質問です。私の方は一つの機能リストを書きました。このリストでは各画面上でどんな機能がありそうだ、どこへ遷移するなど、大体書きましたので、皆に参考してもらいます。
それと、皆の作業に伴い、私の方がこの機能リストを画面遷移フローへ変換しますから。最後には、私たちの画面設計と私の画面遷移フローと一緒に開発ドキュメントとして納品するつもりです。
山田:わかりました。
ところで、いまのHTMLで作るウェブの画面設計と以前のクライアントサーバーの画面設計との違いがあるのでしょうか?
鈴木:そうですね。ウェブの画面にはいくつかの特徴があります。まずは、特にビジネスあるいは基幹系のシステムでは、ウェブの画面はなるべく簡単にする必要があります。例えば、大抵(たいてい)一つの画面では一つのテーブルしかなく、一つのテーブルには2,3個のボタンが独立存在するようなものです。旧来のクライアントサーバー系の画面設計のように、一つ画面では複数のテーブルやコンポリストがあって、あちこちの連動することはウェブには相当無理があるそうです。
それと、ウェブじょうではセッションの概念があるので、複雑で長いセッションはあまり好ましくありません。いまの画面設計とあとの実現では、ビジネスのアクションをできるだけ単純で短くしたほうがいいと思います。いくつかのビジネスアクションが連続していて長くなると、ネットワーク上(じょう)でなか発生するのか予想できませんから。
山田:通常のウェブサイトでは皆がフラッシュなどをよく使って、動画的な効果を出していて、感動しますが、われわれも使いますか?
鈴木:それはケースバイケースですね。動画的な効果にはコストがかかると思いますから。今回われわれが開発しようとするシステムはビジネスシステムなので、ビジネスの正確性、操作の簡単さ、システムのパフォーマンスなどが最優先なので、動画的な効果はなくてもいいでしょう、残念ですけど。
山田:そうですか。わかりました。
石田:それでは、皆さん、鈴木さんの書いた機能リストと各自分担したユースケースにより、画面設計の作業に進んでください。きょうのミーティングはここで終わりにします。皆さん、ありがとうございます。
皆:どうもありがとうございます。