2017年4月17日星期一

3.成果物と納品物 4.実行環境と開発環境

3.成果物と納品物
会話の背景:
開発スケジュールを完成させるために、作業内容とその期間だけではなく、各期間で作成すべき開発ドキュメントなどの成果物を決めなければならない。
プロジェクトが始まる時に、最終的な納品物となる成果物の種類と内容を、お客さんと打ち合わせて、明確にする必要がある。
登場人物
石井- お客様
石田- プロジェクトマネージャー
鈴木、斉藤- 開発チームリーダー
会話:
石田:こんにちは。
先週スケジュールを立てましたが、それに対して各段階の開発ドキュメントを決めないといけません。もちろん、一番大事なことは最終納品物をお客様と確認することです。
石田:井上様、納品物となる成果物の種類ですが、どのようなものをお考えでしょうか?
井上:この前も言いましたように、要求仕様書の取りまとめはお願いします。それと、最終納品としてはインストールの説明書とユーザーマニュアルももちろん必要ですね。
また、納品の一部ともいえますが、そちらの開発ドキュメントも一セットいただきたいです。
石田:わかりました。
それなら、これから開発ドキュメントに関して検討してみましょうか?
斉藤:まずは、もちろん要求仕様書の取りまとめを行います。それと、新ストール説明書とユーザーマニュアルもわれわれが作成します。
鈴木:そうですね。開発チームの立場から考えると、開発ドキュメントは以下のように想定しています。
システム分析と設計段階には、コンテキスト図とコンセプト図、ユースケース図とユースケース記述、用語辞書、またHTMLで表現できる画面設計書を作成する予定です。
詳細設計段階には、クラス図、シーケンス図、状態図(ステートチャート)、データベース設計書、帳票設計書などを開発します。
斉藤:それと、コードはもちろんですが、リリースノートとともにテストリポートも一緒に出します。
最終納品ではないですが、開発段階とメンテナンス段階では、バグリポートや変更連絡票なども発生しますので、お客様が必要であればこちらも提示できると思います。
井上:なるほど。
ところで、いつ頃、何をもらえるかを説明いただけますか?
石田:なるほど。
基本的には、開発終了時点で、お客様への納品としては全部提出します。ただし、こちらは反復型のアプローチを使っていますので、開発途中でもドキュメントは徐々に完成していくと思います。
鈴木:時期的には、十月末頃にはシステム分析と設計がほぼ終わる予定なので、コンテキスト図とコンセプト図、ユースケース図とユースケース記述および用語辞書ができると思います。
井上:画面設計書もシステム分析と設計の成果物といわれましたけど。
石田:そうですね。十月末には画面設計書はほぼできるとおもいますが、われわれの経験では詳細設計までには相当変更があります。コーディングに入ると安定してきます。
そのため、十一月末や十二月の初めになると、画面設計書と、クラス図、シーケンス図、状態図(ステートチャート)、データベース設計書、帳票設計書などとあわせて出すつもりです。
井上:なるほど。勉強になりました。
石田:それと、要求仕様書は十月には提出します。これは今回の開発のベースになると思います。リリースノートは各リリースについていきます。また、二月末ごろにはインストール説明書とユーザーマニュアルを納入します。
井上:わかりました。ドキュメントの共有や、やり取りに関しては、何かいい方法があるでしょうか?
石田:いまの計画では専用のウェブサーバーを立ち上げて、これらのドキュメントはバージョンをつけてウェブサイト載せますから、VPNなどを使えば全部見えると思います。
井上:その通りです。
それでは、井上様ありがとうございました。
(開発メンバーに対して)みなさんもお疲れ様でした。
今日のミーティングはここまでです。


4.実行環境と開発環境
会話の背景:
実際の作業に入る前に、実行環境と開発環境をきちんと決める必要がある。
一般的には実行環境はお客様の要求により決まるが、開発環境はほとんど実行環境により制約される。時には、ユーザーから開発環境に対しても要求があることもある。
今回のミーティングは開発チームの内部ミーティングである。
登場人物
石田- PM
鈴木- PL
山田、佐藤- チームメンバー
会話:
石田:こんにちは。
これまでに、スケジュールと成果物も決まりましたので、そろそろ実際的な作業に入ります。その前に、今日は、われわれの実行環境と開発環境を明確にしましょう。まず、鈴木君から、お客様と実行環境に関して打ち合わせをした内容を皆さんに伝えてもらえますか?
鈴木:はい。午前中に井上さんをはじめとするお客様と打ち合わせをしました。お客様の要求は、サーバーはオープンソースのものを使いたいことで、Linuxになりました。
山田:Linuxといっても、いくつかのディストリビューション(distribution)がありますけど、RedHatでしょうか?
鈴木:そうです、RedHat V8.0になりました。ただし、われわれのシステムはビジネスシステムであり、ローレベルのOSとは直接関係があまりないので、別のLinuxディストリビューションたとえばTurboLinuxでもいいと思います。
それと、ウェブサーバーはapacheとTomcatの組み合わせでできると薦めました。お客様もこれでいいということでした。
佐藤:データベースは?
鈴木:データベースもオープンソース系なので、やはりPostgreSQLにしたい、とお客様から要望がありました。
佐藤:われわれは最近までのプロジェクトでは、ほとんどMysqlを使ってきましたが、今回のpostgreSqlとMysqlはどのように違いますか?
鈴木:これまでつかってきたMysqlもPostgreSQLもオープンソースのデータベースです。MySQLのほうが簡単で、使いやすくて、また単純なくえりーだと、速いです。それに対して、PostgreSQLの方はより丈夫で、データの容量も大きいです。とくにトランザクション機能もちゃんとサポートできますので、商用データベースと同じようにエンタープライスの場合はよく使われています。
佐藤:そうすると、われわれの開発環境でもPostgreSQLで行いますか?
鈴木:そうです。原則としては、特別な理由がなければ、開発環境はできるだけ実行環境と同じようになればいいと思います。それで、今回の開発環境では、データベースはPostgreSQLで、ウェブサーバーはApacheとTomcatの組み合わせになります。
山田:もしかすると、われわれのマシンにもLinuxにする必要でしょうか?
鈴木:これはイェスノーですね。
先に話したLinuxとはサーバーマシンをしていましたが、クライアントマシンについては言っていませんでした。われわれの開発サーバーはもちろんLinuxにするが、各開発メンバーの開発マシンは、特別な要求がないため、今まで通りWin7を使います。現実的に言えば、現場のユーザーさんのクライアントはwin7を使っていますから。
山田:それで、開発環境はなんでしょうか?
鈴木:今回は、われわれはEclipseを使います。EclipseはオープンーソースのIDEとして、数年まえから大好評を博していました。欧米では20%のjava開発者がEclipseを使っているという報告もあります。
山田:そうですか。われわれの中ではこれまでにWebSphere Studioを使ったこともありますが、なにか特別の違いがありますか?
鈴木:実はWebSphere StudioはIBM社がEclipseの上(うえ)に構築したもので、その核はEclipseでした。私は個人的にも去年からずっとフォローしてきましたが、あまり差異はなさそうです。
山田:そうですか。それはいいと思います。
最後に聞きたいですが、今回のドキュメントは今まで通り、MS Officeを使うのでしょうか?
鈴木:そうです。MS OfficeのWordやExcelをそのまま使ってください。
Eclipseではこれらのファイルフォーマットもサポートしているそうです。また、Eclipse上でCVSにより情報共有が簡単にできるので、今回は全ての開発ドキュメントをEclipseのプロジェクトに入れて、バージョン管理をします。Eclipse上(じょう)では、バイナリファイルも、ソースコードと同じようにチェックインやチェックアウトすることができますから。
山田:それはいいですね。
石田:それでは、実行環境も開発環境もだいたい決まりましたので、それに対して必要なツールやフレームワークのインストールなど作業は鈴木にお願いいます。
鈴木:わかりました。分担してやります。
石田:そのほかなにか質問があるでしょうか?
山田:ちょっとききたいのですが、テスト環境はどうなるでしょうか?
石田:これはいい質問ですね。サーバーの方(ほう)がいいですが、同じように作っておきましょう。クライアントの方は私の聞いたところではユーザーさんの現場ではwin7とwinxp両方があるので、気をつけないといけませんね。
鈴木:その件については、私の方で調べさせてもらいましょう。
石田:それは、助かります。
それでは、今日はこれで終了しましょう。

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